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校舎、階段の踊り場で
ミツバは三葉の話を始めた
「僕…小学校の時いじめられっ子でさぁ
女っぽいとか生意気とかそーゆー…
ふわっとした理由で
…だから、中学からは上手くやろーと思ったんだよねぇ
生意気言わないようにして、空気読んで、愛想良くして
誰とでもふわっと仲良くして
その結果がこれ
“存在感のイマイチ薄い地味な奴”
いじめられはしなかったけどね
友達もできなかった」
ミツバの独白を聞き、光は徐に口を開く
「生意気」
それは、あまりに突然な酷評
「女顔
口が悪ぃ
わがまま
声がうるせぇ
カメラオタク
たまに暗ぇ
あと猫かぶり」
「なんだよっ」
耐えかねたミツバに、尚も光は言葉を連ねる
「“
オレはそう答える」
ミツバも横尾も口にしなかった名前を、光は言い当ててみせた
それは、光が三葉を覚えていた証明
「悪かったな
気づいてやれなくて
一年の頃と全然印象違ぇからわかんなかった
…その、お前さー…
無理しなくても良かったんじゃねぇの
そのまんまで…」
トン、とミツバの胸に指を押し当てる光
「確かにイイ性格してんなって思うけど
…オレは、嫌いじゃねぇし」
「…今更遅いよ」
「…そーだな」
外に面した場所に出て、雨上がりの空を眺める光
西の空には日が沈みだしている
「源くん」
「ん？」
「僕がもし生きてたら
僕ら友達になれたかな？」
くるり、背を向けて
「死んでたって友達なったっていいんじゃねぇの」
脳裏に過ったのは、暁色の先輩
あの相談の後、寧々と屋上に乗り込み『全力で幸せにする宣言』をかまし
『…？ぷ、ぷろぽーずですか…？』
と本気で困惑されたのは記憶に新しい
しかしあれからだ
秋哉が寧々を“八尋さん”ではなく“寧々さん”と呼ぶようになったのは
目を丸くさせるミツバは、しかしくしゃりと顔を歪めて
幸せに、愛おしそうに
在りし日の記憶を撫でた
１つ、カシャリとシャッター音
「お？
何撮ったんだ？
空か？」
「…さあ？
僕にとって価値のあるもの…かな」
カメラをかかげる手は透けていて
しかし、晴れやかな笑顔だった
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イヨリ(プロフ) - 悠奈さん» コメントありがとうございます！好きになっていただけて嬉しいです！暑いですが頑張ります！ (2021年8月7日 12時) (
レス) id: 0c53510547 (このIDを非表示/違反報告)
悠奈(プロフ) - めっっちゃ好きです！！お身体に気をつけて頑張ってください！ (2021年8月7日 8時) (レス) id: 034afccae7 (このIDを非表示/違反報告)
イヨリ(プロフ) - saraさん» コメントありがとうございます！好きになっていただけて嬉しいです！頑張ります！ (2021年8月4日 17時) (レス) id: 0c53510547 (このIDを非表示/違反報告)
sara - ｱｯ…好きです！更新心待ちにしております！ (2021年8月4日 13時) (レス) id: 856cffb9ea (このIDを非表示/違反報告)
イヨリ(プロフ) - 匿名希望の〇〇:ネロ・クラウディアさん» コメントありがとうございます！最近未熟な作者のせいで更新が遅れがちですが、読んでいただけて嬉しいです！頑張ります！ (2021年8月3日 15時) (レス) id: 0c53510547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イヨリ | 作成日時：2021年7月10日 21時
