赤髪ヤンキーと孤独な仮面。

1000hit 記念小説。01 ページ22

※ハルが男だとバレた後からなので、本編より先の話です。
本編とは関係ないので、読み飛ばしてもらっても構いません。








｢なあ、早く出てこいよー｣

｢嫌だ！絶対！｣



ピンチだ。ものすごく。
ってか何なんだ。この状況は。









数時間前、俺達は楽しそうにゲームをしていた。はずだ。
それで負けたら罰ゲームをすることになって· · ·






俺はあっさり負けた。
それはまあボコボコに。


ゲーム実況者としてのプライドが崩れ去った瞬間だった。




俺が放心状態になっていると、キヨはニヤニヤしながら紙袋を渡してきた。
というか、押し付けられてキヨの部屋に放りこまれた。


そして渡された服を広げてびっくりした。


赤を主にしたチェック柄の



· · ·





プリーツスカートが入っていた。



白のポロシャツ、リボンタイ、

ご丁寧に靴下まで入っていた。
しかも黒のニーハイソックス……。


なんだよ。このえろ同人誌的な展開。



その時外から能天気な声が聞こえた。



｢おーい、まだかー？｣

｢おい、なんだよこれ。｣

｢え？制服だけど。｣

｢……女物じゃねーか。｣

｢うん。友達から回ってきたから、記念にね。｣

｢そういうことじゃねーだろ！？
これ女物だって言ってんの！おかしいだろ！着れるわけねーじゃん！｣

全く噛み合わない会話にイライラが募る。

｢えー、サイズはちょうどいいと思うよ？ハル、細いし。｣

｢サイズじゃない！なに!?この俺がおかしいような展開！｣

｢え、ハルちゃん着てくれないの？｣

キヨが寂しそうな声を出す。

｢っ、あたりまえだろ、｣

｢このままじゃ今まで撮った写真も流出してハルが可哀想なことになっちゃうんだー。｣

俺はハルのことを思って言ってるのに……とキヨは悲しそうにいう。
いや、キヨが傷ついてる感出してるけど、かわいそうなの俺だからね!?

｢しかも俺ら友達だし、約束したのになー。｣

と、ともだち？


｢……くそ、今回だけだからな！｣


｢ありがとー！待ってるよー。｣









========

1000hit 記念小説。02→←関係と気持ち。04

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す