悪戯と悪用。09 ページ16
「なあ、ハルちゃん、
キスしていい?」
キヨは真剣な顔で言った。
まだ笑ってくれれば、冗談だろって笑い飛ばせるのに。
「えっ?じょ、冗談でしょ?」
顔が引きつる。
キヨは下を向いていて表情が読み取れなかった。
「……っおかしいって」
俺がそう言うと急にキヨは顔を上げた。
その顔は、笑っていていつもの明るいキヨと同じそれだった。
さっきまで暗い様子だったのに。
キヨはいつもの意地の悪い笑みを浮かべてこう言った。
「写真と動画、バラまれたくないんだろ?」
「……っ、何でそんなこと、言うんだよ。だって· · ·」
だって、俺ら友達だろ。
そう言おうとしたが、ハルの唇は、キヨの唇によって塞がれ、言葉はのみ込まれていった。
「っ、んぅ、んん!ふっ…っ」
キヨはハルが苦しさに胸を叩くまで、ハルの口を塞ぎ続けた。
「っは、はぁ、はぁ……」
あまりこういうことに慣れていないハルの目には涙が浮かび、
頬は赤く色づき、ひどく煽情的だった。
「やべぇ、むらむらする」
そう言うと、キヨはもう一度顔を近づけてきた。
だが、今度のキスはさっきのキスとは違って、焦った様だった。
なんども角度を変えながら、ハルにキスをする。
「んっ、っふ、んん、んぅっ、」
何度もキスをしたあと、キヨはハルの唇を舐めた。
びっくりしたハルは口を開いてしまった。
やばい、本能的にそう思ったハルだったが、口を閉じた時にはもう手遅れだった。
キヨの舌が一緒に入ってきて、ハルの口の中を荒らしだした。
まず、歯茎をなぞるように舐めてきて、舌を絡めてきた。
逃げるハルの舌を捕まえ、絡ませた。
「んんぅ、ふっ、んっ、っんん、」
ハルは上顎を舐められると、力が抜け、腰が震えた。
やばい、気持ち良くなってきた……
その時、ハルの服の中にキヨの手が入ってきて腰を撫でた。
その瞬間、ハルはキヨのことを思い切り突き飛ばした。
「っいってえ、べろ噛んじゃったじゃんか」
「うるせえ、ばか!!!!!」
そういったハルの目には溢れんばかりの涙が溜まっていた。
「……やっば」
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蒼井 - とっても面白かったです。更新待ってます。 (2020年5月9日 6時) (レス) id: 97e21e1728 (このIDを非表示/違反報告)
新(プロフ) - 雪乃 空さん» ありがとうございます。ほんとに久しぶりに更新したので、探り探りで思いだしながら書きました。なので、喜んで頂けて嬉しい限りです。これからも更新は遅いと思いますが、ゆっくり頑張ろうと思っています。これからも暖かい目で、よろしくお願いします。 (2018年3月13日 21時) (レス) id: fb8ac43c27 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 空(プロフ) - 更新待ってました!!久しぶりに読んでも凄く面白かったです。無理せず頑張って下さい。応援してます!! (2018年3月13日 19時) (レス) id: ff045771c2 (このIDを非表示/違反報告)
新(プロフ) - 菜の花畑さん» 返信遅れてすみません。そうなんですか!?教えて頂き、ありがとうございます笑 じゃあ最初は指定をせずに書きますね! もうそろそろ書き始めるつもりなので、楽しみにしていただけると嬉しいです笑 (2017年6月27日 17時) (レス) id: 167d59b8c8 (このIDを非表示/違反報告)
菜の花畑(プロフ) - R指定のも書くんですね!楽しみにしてます!、あと、その事で質問なんですけどR指定の作品は普通の作品にURL貼れないんですよ、なので最初はRのフラグを付けないでやるんですか?私的にはそちらの方がいいと思います。初コメ失礼しました。 (2017年6月22日 9時) (レス) id: ac7953dbd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:新 | 作成日時:2017年5月26日 21時