【QK】哲学と物理は分かり合えるのか (ページ12)

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あれから過ぎた時間はほんの数日。俺にとってはもう何百日と長く感じる夏休み。きっと今頃田村は彼女と遊びに行ったりしてるのかななんて考えたくもないのに考えてしまう。俺の夏休みはこれからどうなってしまうのだろうか、寝転がりながら携帯を伏せて空っぽな頭で考えていると携帯の通知が部屋に響く。どうせ同じ学科の奴だろうと放置しようとしたのだがまあ暇だしいいかと携帯を見ると

田村今週の土曜日暇?

というメッセージが。大好きな人から。何度も見直した。けどその文字は確実に大好きな奴から来ていた。……彼女いるのに誘う馬鹿がいるか？どうせ間違いだろうと様子見を兼ねて放置しようとしたのだが

田村早く返信くれないと困るんだけど?

田村どうせ家で暇してるんだろ?

とまるで覗いてるかのような通知が届く。

送る相手間違えてんのかと思ってた

そう送ると間違えてねえわと送られてきた。

で？どうなの？と催促が来たので空いてるよとだけ言い、今週の土曜日夕方18時に集合とだけ言われやり取りは終わった。

今週の土曜日の夕方18時。遊ぶにしては遅すぎる時間だし、夜を食べに行くとしても早すぎる時間帯。分からん……と少しの間考えるものの分からないものは分からないので携帯を伏せ再度寝転がる。何が何だか分からないが土曜日会えるのが楽しみな分どんな顔をして会えばいいのか悩みながら意識が無くなっていた。

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時は流れ例の日。集合場所は次の日に送られていたのでそこに向かう。やたらに人が多い……。がその理由はすぐに分かる。色とりどりの浴衣、その隣を歩く甚平を着た男性達。手を握り楽しそうに話している、これは夏祭り。まっったく気づかなかった。なんか話したいことがあるから早めに夜ご飯を食べに行くもんだと思っていた。ってあれ？彼女は……？と考えたくないがやっぱりその考えが出てきてしまう。

そう考えるものの集合場所に着いてしまった。指定された場所にはやはり多くの人がいて例え田村がいても気づけないかもしれない。会う顔もまだ決めれてない、とぼっとしていると人の並に飲まれ転けそうになる。あ、転けるわそう悟ったのだがどうやら違ったらしい。俺の野球部で鍛えた身体能力が……では無いのだがそれを助けてくれたのは紛れもなくあいつ。

「何やってんだよ、大丈夫か？」

そう、俺の腕を掴み言うそいつ。はあ、こいつはどんだけ好きにさせれば気が済むんだよ。