【QK】オタクの君に恋して何が悪い！ (ページ3)

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プリムラページ3

sgi side

動く事は基本好きである。だから今日という日をそれはもう楽しみにしていた。のに、なんで俺は2種目しか出ないの！！すぐ終わっちゃうじゃん。とか心の中で言ってると最後の競技の集まりが始まった。

｢借り物競争に出られる方は集まってくださーい｣

係の人の声がする。そう、俺が出る最後の競技は借り物競争。これに出る理由になったのは簡単だ。みんなあのお題が怖いらしい。だからなかなかする人がいなくて須貝お前やれよ！なんて言われたからだ。俺の好きな人はアイドルなのでそのお題が仮に来た時どうしたもんかと考えていたら1年生が走り出した。

4年生は最後なのでまあのんびりしてようかなそう思った途端に一人の女の子に目がいった。
走っている1年生に暑いにもかかわらず声をそれはもう大きくだし、汗を垂らしながら必死に応援してる女の子。何故かとても美しく見えた。気づいたら2年3年と走り終わるまでその女の子を見ていたらしい。

｢おい、須貝。何ぼっとしてんだよ、お前の番｣

『おう』

彼女に見とれていたら俺の番になっていた。気持ちを切り替え。まあねもちろん出るからには1位を取りたいわけよ。というか1番しかないでしょうよ。まあお題次第なんだけど。楽なお題だといいななんて思ってるとスタートの合図が鳴った。

今更だがこう見えても俺はあるグループと言えばいいのだろうか。東大を代表する団体に入っている。それがQuizKnock。なので割と東大の中では有名。だからか走っていると須貝さーん！！頑張ってー！とか聞こえてくる。ごめんね、俺にはれいちゃん(アイドル)しかいないんだよ。なんて考えながら走っているとお題を受け取る場所に着いた。
さあ、頼む。楽なお題来てくれ！そう思いながら選び開いた紙に書かれていたその文字は

" 一目惚れした人 "

なんじゃこりゃ。

俺が恋してるのはれいちゃんだぞ。一目惚れなんて、そう思ったけどそれでは勝てない。少しばかり恥ずかしいが例のあの子の所に向かう。すると彼女は座ろうとしていたので思わず腕を掴んでしまった。すると彼女はえ？と言わんばかりの顔で振り向く。やらかしたかなとは思うけどもう遅い。

『あ、あの～… 』

『ちょっと一緒に走ってくれません？』

そりゃ驚くよなぁ。断られるそう思っていたのだが彼女からの答えはいいですよ！と元気なものだった。

これが今後の運命を分ける選択になるなんて思わなかった。