流行り・其の弐 ページ8
恋人期間:鬼インフルエンザになったAを献身的に看病した結果、風邪が移ってしまった鬼灯のお話
※「続・地獄の沙汰もあなた次第」の中に収録されている『流行り』の続編
‥‥‥‥‥‥
あ「ただいま戻りましたー!」
刑場の視察から戻ったAは、執務室の扉を開ける
鬼インフルエンザから復活して二日
病欠とはいえ、四日間も仕事をせずに部屋で寝て過ごしたからなのか
はたまた、久しぶりに鬼灯の横で働ける喜びからか
復帰後のAは元気いっぱいであった
鬼「‥お帰りなさい。病み上がりなんですから、あまり無理はしないで下さいよ」
あ「あれ‥?鬼灯さん、声‥おかしいですよ?」
頭にのせられた掌も、いつもより熱い気がする
これは‥
もしかして‥‥
あ「鬼灯さん、ちょっと失礼しますねー」
Aは鬼灯の首筋や頬を、ぺたぺたと触った後
そっと額に額をくっつける
あ「あつっ!!鬼灯さん‥熱、ありますよね?」
鬼灯の頬を両手で挟み、問いただすと
すいっ、と視線をそらされた
あ「あるんですね?!」
鬼「まあ、少し‥‥」
視線を合わせないまま答える鬼灯の頬は、本当に熱くて
どう考えても少しどころではない
あ「全然少しじゃないですよー!医務室行きますよ!!」
さすが抱えて連れて行くのは無理なので
腕を取り、引っ張ると鬼灯は意外にも大人しくAに連れられて医務室へと向かった
────────────────────
医者「‥鬼インフルエンザですね」
あ「やっぱり!私のせいで‥ごめんなさい」
鬼「Aの看病は、私がしたくてやった事ですから気に病む事はありませんよ
まさか移るとは、思いませんでしたが‥」
医者「私もここの医務室で長く働いていますが‥鬼灯様が病気になっている所は初めて見ました」
あ「そうなんですか?!鬼灯さん、すごいですねー」
医者「それだけ献身的に、A様を看病されたんですね」
確かに鬼灯は
『少々過保護では?』
思うほど、献身的に看病してくれた
ご飯を食べさせてくれて
薬も飲ませてくれて
もとい
無理やり飲まされた
――いや!あんな飲ませ方したら‥風邪なんて普通に移るよね?!
改めて思い返すと、色々と恥ずかしくなり
顔が熱くなる
医者「もしかして‥A様も、まだ熱っぽいですか?」
あ「いっ、いえっ!私は問題ありません!!」
Aは慌てて薬を受け取ると
鬼灯の手を引いて、足早に医務室を後にした
207人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
百花(プロフ) - まだらもようさん» ありがとうございます!忙しさに負けず更新がんばります(^-^ゞ (2018年11月8日 7時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
まだらもよう - ヤバイ見てて楽しいテンション上がる楽しい作品をありがとうです! (2018年11月7日 23時) (レス) id: d426066ad9 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - カコさん» まさかこの作品に癒し効果があるとは!素敵コメントに私も癒されました(*´ω`*) (2018年10月17日 21時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 癒される・・・荒んだ心がほぐれていく・・・ (2018年10月17日 21時) (レス) id: 87181eb08c (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - 泪さん» 楽しんでいただけて嬉しいです(*^_^*)これからもよろしくお願いします! (2018年7月25日 18時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:百花 | 作成日時:2018年6月17日 7時