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囮(3) ページ33

これ以上鬼灯と男を接触させておくのは危険と判断され、烏天狗に腕を引かれ男が連行されて行く


義「A様のおかげで無事に犯人を捕らえる事が出来ました。
それから、私が頼んだ事とはいえ‥嫌な思いをさせてしまい、申し訳ごぜいません」


義経がAの元に来て、深々と頭を下げた


おそらく義経は、男の行動の一部始終を見ていたのだろう
そして、一緒にいたであろう鬼灯も


――あまり気にさせちゃいけない‥


あ「大したことないので、あまり気にしないで下さい。犯人捕まって良かったですねー」


笑顔でそう返すと義経は少しほっとした顔をした後
もう一度深く頭を下げ、烏天狗の一団の中へと戻って行った


鬼「大したこと‥ない?」


背後から鬼灯の声が聞こえたと思った瞬間、きつく抱きしめられる


鬼「本当に、そう思ってますか?」


耳元で囁くその声には、僅かに怒気が滲んでいた


あ「‥鬼灯、さ‥‥‥んっ!」


振り返った顔ごと捕らえられ唇が重ねられると、あっという間に深く絡め取られてしまう

体勢の苦しさと驚きに身を捩ると、やっと唇が解放された


あ「‥‥っ‥何を‥」

鬼「あんな男に触られたままにしておけません」


鬼灯の唇が耳たぶに触れ、低く囁かれた

そのまま首筋に唇が押し付けられる


あ「ん‥っ!そんな事‥されてない‥‥」

鬼「‥でも、触られたでしょう?」


指先で、唇で、首筋をなぞられその感触に身体が震えた

しばらく首筋をなぞっていた掌が、するりと胸元に入り込む


あ「‥‥っ」


さっき男に触られた時は気持ち悪くて仕方がなかったのに
鬼灯に触られていると気持ち悪いどころか、その先を求めそうになってしまう


――触られる相手によって、こんなに違うんだ‥


Aは男の行為が如何に卑劣なものなのか改めて思い知った


――《大したこと》だ‥これは


胸元から手を抜き取った鬼灯に、向きを変えられると
逞しいその胸に再び抱きしめられる


鬼「大したことじゃない、なんて言わないで下さい」

あ「今、解りました‥‥ごめんなさい」

鬼「私以外の男がAに触れるなんて、許せないんです」


拗ねたように言い放った鬼灯が何だか妙に可愛くて、Aは思わず笑ってしまう


鬼「‥笑い事じゃ、無いんですけどねぇ」

あ「ふふっ、つい‥‥私だって、鬼灯さん以外の男の人には触られたくないです」

鬼「まったく‥貴女という人は‥」


少しだけ苦笑を漏らした鬼灯に、Aは再び唇を塞がれた

遊びにいこうよ→←囮(2)



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百花(プロフ) - まだらもようさん» ありがとうございます!忙しさに負けず更新がんばります(^-^ゞ (2018年11月8日 7時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
まだらもよう -  ヤバイ見てて楽しいテンション上がる楽しい作品をありがとうです! (2018年11月7日 23時) (レス) id: d426066ad9 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - カコさん» まさかこの作品に癒し効果があるとは!素敵コメントに私も癒されました(*´ω`*) (2018年10月17日 21時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 癒される・・・荒んだ心がほぐれていく・・・ (2018年10月17日 21時) (レス) id: 87181eb08c (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - 泪さん» 楽しんでいただけて嬉しいです(*^_^*)これからもよろしくお願いします! (2018年7月25日 18時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百花 | 作成日時:2018年6月17日 7時

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