怪我の巧妙 ページ24
恋人初期:怪我をしちゃったAちゃんのお話
‥‥‥‥‥‥‥
「うわぁぁぁーーー！！」
刑場の視察中、突然響いた声に視線を向けた
Aの視線の先には苦痛から逃れようと暴れながら走り回る亡者と、それを取り押さえようとしたものの、亡者の勢いに押され体勢を崩してしまった女獄卒の姿
そして、彼女の倒れる先には鈍く光を放つ刀葉樹
あ「！！」
Aは強く地面を蹴り跳躍すると、飛び込むように女獄卒を抱えて受身をとった
右腕に焼けるような痛みが走り抜る
何度か転がり、勢いを殺して起き上がった
獄「A様！大丈夫ですか？」
あ「ええ！彼女は無事です！亡者は？」
Aが答えると、声をかけてきた獄卒は何とも言えない顔をして口を開いた
獄「亡者はあちらで捕らえられました。それよりA様、腕が‥」
右腕に負った傷はかなり深かったようで、左手で抑えた指の間から血が滴り落ちていた
女獄「私のせいで申し訳ございません！」
涙声で、何度も頭を下げる女獄卒の顔を覗き込む
あ「貴女は自分の仕事をしようとしただけです。そして、部下を守るのは上司である私の仕事ですよー」
女「A様‥ありがとうございます！」
その後、助けた女獄卒が手拭いで止血してくれた
本当は痛くてたまらないが、辛い顔を見せれば皆が心配するだろう
あ「私は医務室へ行きますので、後の事はお願いします」
心配そうにこちらを見守っている獄卒達に笑顔を向け、Aは一番近くの医務室へと向かう
止血してくれたものの、出血が止まる気配はなく
手拭いに滲んだ血が、ぽたぽたと刑場の地面に落ちては吸い込まれていった
―――――――――――――――――――――――――――――
「こちらで応急処置はしますが、すぐ病院に行って下さいね」
Aの腕の傷を洗浄しながら、医務室の医師が口を開いた
あ「えぇ？！病院ですかー？」
「この怪我は縫わないと駄目ですよ。朧車の手配をしますので乗って行って下さい」
あ「わかりました。ありがとうございます」
洗浄が終わった傷口に、医師が慣れた手つきで包帯を巻いてくれた
やはり出血は止まらないようで、真っ白な包帯が、じわじわと赤く染まってゆく
――刑場で怪我したなんて、鬼灯さん‥怒るだろうなぁ‥‥
仕事にも支障が出そうだし‥
Aがぼんやりと、そんな事を考えていた時
バァン！！！
壊れるだろ！という勢いで医務室の扉が開いた
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百花(プロフ) - まだらもようさん» ありがとうございます！忙しさに負けず更新がんばります(^-^ゞ (2018年11月8日 7時) (
レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
まだらもよう - ヤバイ見てて楽しいテンション上がる楽しい作品をありがとうです！ (2018年11月7日 23時) (レス) id: d426066ad9 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - カコさん» まさかこの作品に癒し効果があるとは！素敵コメントに私も癒されました(*´ω｀*) (2018年10月17日 21時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 癒される・・・荒んだ心がほぐれていく・・・ (2018年10月17日 21時) (レス) id: 87181eb08c (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - 泪さん» 楽しんでいただけて嬉しいです(*^_^*)これからもよろしくお願いします！ (2018年7月25日 18時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百花 | 作成日時：2018年6月17日 7時
