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既視感(3) ページ22

あ「‥それ‥‥私かも、しれません」


Aの言葉に、鬼灯は思考を巡らせる

確かに少女の行動はAと言われても違和感はない


シ「そうなの?!」

鬼「しかし‥その少女に会ったのは、Aが生前住んでいた地域ではありませんよ」

あ「父の仕事について行った先だと思います。まだ小さかったので、うろ覚えだけど‥‥
樹から落ちた所を、優しいお兄さんに助けてもらった記憶があるんですよねー」

シ「‥優しいお兄さん‥‥プフッ!!」

鬼「シロさん、何か?」

あ「もし、それが鬼灯さんだったら嬉しいな」


そう言って、少し照れたように微笑んだAの顔と

記憶の中にあった少女の顔が重なった気がした


鬼「そうだとすれば‥なかなか感慨深いものがありますねぇ」

あ「そうですね!!」

鬼「しかし‥一つ、Aに言っておきたい事が‥‥」

あ「何ですかー?」

鬼「貴女、子供の頃から成長してないじゃないですか!」

あ「え?あの頃からは背だって伸びましたよー!
もしかして‥‥‥私の胸が小さ‥いだっ!!」

鬼「まったく‥馬鹿ですか?貴女は!」

あ「えぇ?!人の頭叩いたあげく、馬鹿とは何ですか!!」

鬼「私が言いたいのは身体の成長ではなく、少しは学びなさいという事です」

茄「俺もそれ、よく唐瓜に言われる!」

あ「学んでますよー!今は落ちても受身をとれますっ!!」

鬼「そういう問題ではありません」

あ「じゃあ、どういう問題なんですか??」

鬼「そもそも、落ちないように気を付けるでしょう!」

あ「一応、気を付けてはいるんですけどねー」

鬼「Aの運動能力は解っていますが‥あまり心配させないで下さい」


そう言って頭を撫でると、Aはこちらを見上げてふわりと微笑んだ


あ「ふふっ‥わかりました!でも、鬼灯さんに助けてもらえるなら落ちるのも悪くないかな」

鬼「‥‥!!」


鬼灯はAの頭に乗せていた手を下ろし

くるりと踵を返すと、すたすたと歩き始めた


――あまり不意打ちは、しないでもらいたいですね‥


あ「鬼灯さん?ちょっと待ってくださいよー!!
茄子くん、シロちゃん、またねー」


茄子とシロは、こちらに向かって手を振ってから
鬼灯の後を追いかけて駆けていくAの後ろ姿を見送った


シ「今さ‥鬼灯様‥‥」

茄「うん、照れてたな!」

リリスからの贈り物〜後日談〜→←既視感(2)



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百花(プロフ) - まだらもようさん» ありがとうございます!忙しさに負けず更新がんばります(^-^ゞ (2018年11月8日 7時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
まだらもよう -  ヤバイ見てて楽しいテンション上がる楽しい作品をありがとうです! (2018年11月7日 23時) (レス) id: d426066ad9 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - カコさん» まさかこの作品に癒し効果があるとは!素敵コメントに私も癒されました(*´ω`*) (2018年10月17日 21時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 癒される・・・荒んだ心がほぐれていく・・・ (2018年10月17日 21時) (レス) id: 87181eb08c (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - 泪さん» 楽しんでいただけて嬉しいです(*^_^*)これからもよろしくお願いします! (2018年7月25日 18時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百花 | 作成日時:2018年6月17日 7時

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