リリスからの贈り物(４) ページ19
耳朶を撫でる鬼灯の息づかいと、その言葉に
体温が一気に上がる
恐らく赤く染まっているであろう耳朶に、何度か音をたてて口付けられる
あ「‥‥‥んっ‥」
恥ずかしさと、くすぐったさにAは思わず身体を捩らせる
すぐ横には怪しげに微笑む鬼灯の顔があり
その表情から、すでに鬼灯のスイッチが入っていることを覚った
――これは‥何とか気を反らさないとメイド服着用にまっしぐらだ！！
何か、鬼灯の気を反らせるようなものは‥‥
あ「鬼灯さん！あれ‥やりましょう！あれ！！」
鬼「オセロ‥ですか？」
あ「はいっ！せっかく頂いたので！」
鬼「まぁ、いいですけど‥‥では、Aが負けたら‥あれですよ」
鬼灯の指差す先には、例のあの服
あ「え"ぇ？！」
鬼「せっかく頂いたので」
涼しい顔で先程自分が言った台詞をそのまま返され、Aは言葉に詰まる
あ「うぅぅ‥私が勝ったら？」
鬼「あれは着なくて良いですし‥明日、ここに連れてってあげますよ」
鬼灯が目の前に広げたのは、現世の百貨店の催事のものだった
なぜ今？と思いつつ眺めていたAの視線がある一点に釘付けになる
《老舗和菓子店とコラボ！数量限定わらび餅パフェ》
あ「こっ‥こ、これは？！」
鬼「先日視察に行った際、見つけたんです。Aが好きそうだと思って持って来ました」
あ「食べたいですっ！！」
鬼「決まりですね」
─────────────────────
数十分後‥
あ「えぇーーー！！何で？！四つ角全部取ったのにっ！！」
鬼「 四つ角を取る手腕は素晴らしかったんですけどねぇ‥」
あ「まさか‥いかさま？！」
鬼「そんな訳ないでしょう！！Aは詰めが甘いんですよ。
まぁ、そこが可愛んですけど‥」
あ「わらび餅パフェ‥‥」
項垂れているAの目の前に、鬼灯はメイド服を差し出した
反射で受け取った後で頬を赤らめながら、ちらちらと此方を伺ってくるAの様子が可愛らしい
鬼「‥着替えさせて、欲しいんですか？？」
あ「いいえ！自分で着れま‥‥あっ！！」
Aは自分の失言に気付いたのか、慌てて口をつぐんだ
鬼「自分で、着るんですね？‥‥楽しみにしてますよ」
耳元に唇を寄せて囁くと
メイド服を抱えたまま、Aは真っ赤な顔で隣の部屋へと駆け込んで行った
――照れる姿が可愛くて‥つい、からかい過ぎてしまうんですよねぇ
鬼灯は部屋の扉を眺めながら、楽し気に微笑んだ
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百花(プロフ) - まだらもようさん» ありがとうございます！忙しさに負けず更新がんばります(^-^ゞ (2018年11月8日 7時) (
レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
まだらもよう - ヤバイ見てて楽しいテンション上がる楽しい作品をありがとうです！ (2018年11月7日 23時) (レス) id: d426066ad9 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - カコさん» まさかこの作品に癒し効果があるとは！素敵コメントに私も癒されました(*´ω｀*) (2018年10月17日 21時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 癒される・・・荒んだ心がほぐれていく・・・ (2018年10月17日 21時) (レス) id: 87181eb08c (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - 泪さん» 楽しんでいただけて嬉しいです(*^_^*)これからもよろしくお願いします！ (2018年7月25日 18時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百花 | 作成日時：2018年6月17日 7時
