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祝いの後 ページ11

婚約期間:婚約祝いの席で少々飲み過ぎてしまった鬼灯と、少しほろ酔いのAのお話

‥‥‥

あ「鬼灯さん、大丈夫ですか?」


二人の婚約を祝うために開かれた内輪の会もお開きとなり、帰路に向かう途中

足元をふらつかせた鬼灯の身体をAは慌てて支えた

最近仕事が忙しくて寝不足気味なのを差し引いても
鬼灯がここまで酔っているのは珍しい


鬼「ん‥大丈夫ですよ」


そう言って鬼灯はこちらに視線を向け、薄く微笑んだ


いつもより少し赤く染まった頬

涼しげな目元は相変わらずだが、その瞳は少しうるんでいる


その姿が何だかとても美しくて

Aは鬼灯の頬にそっと触れた

揺れる瞳と視線が絡む

その瞳に吸い寄せられるように、Aは鬼灯にそっと口付けた


鬼「‥‥‥!!」


ちゅっ、と音を立て唇を離すと

目の前には突然の事に、少々驚いた顔をする鬼灯が見えた


――たまには私が、鬼灯さんを翻弄するのも悪くない‥


深夜で人通りは少ないとはいえ、道端で鬼灯に唇を重ねるという

普段なら、しないような行動をして

普段なら、考えないような事を考えてしまうあたり

私も少し酔っているのかもしれない


そう自覚したものの、祝いの酒での酔いは心地よく

Aは再び鬼灯に顔を寄せ

短く唇を重ねた後

舌先でぺろりと、その唇をなぞった


鬼「‥‥つっ!!」


鬼灯の身体がぴくりと動く

視線を上げて顔を見れば、その頬は先程より僅かに赤い


いつも涼しい顔で自分を翻弄してくる鬼灯が、照れてる様子は新鮮で、可愛らしくさえ見えた


あ「鬼灯さん‥照れてるんですか?ふふっ‥可愛いですねー」


Aはいつも自分がされているように

柔らかく鬼灯の頭を撫でながらそう言って、満足気に微笑んだ


――うん!満足!!


あ「さっ、帰りましょうか」


鬼灯の手を取り再び歩き出そうとすると

逆に強く手を引かれ、狭い路地裏へと引きずり込まれる


あ「ちょ、鬼灯さん?!」


その表情を見て、Aは自分が鬼灯のスイッチを入れてしまったことに気付く


――そうだ‥鬼灯さんは、そんな可愛いもんじゃない‥‥しかも酔ってるし‥


鬼「あんな事されて‥私が"はい、帰りましょう"って言うと思います?」


――いや、言わない‥ですよね‥‥


Aは、ふるふると首を横に振る


鬼「誘ったのはAですよ‥‥責任取って‥下さいね」


楽し気に囁いた鬼灯に

あっという間に唇を塞がれる





その後の事は

ここではとても言えない

もどかしい二人→←流行り・其の弐(3)



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百花(プロフ) - まだらもようさん» ありがとうございます!忙しさに負けず更新がんばります(^-^ゞ (2018年11月8日 7時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
まだらもよう -  ヤバイ見てて楽しいテンション上がる楽しい作品をありがとうです! (2018年11月7日 23時) (レス) id: d426066ad9 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - カコさん» まさかこの作品に癒し効果があるとは!素敵コメントに私も癒されました(*´ω`*) (2018年10月17日 21時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 癒される・・・荒んだ心がほぐれていく・・・ (2018年10月17日 21時) (レス) id: 87181eb08c (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - 泪さん» 楽しんでいただけて嬉しいです(*^_^*)これからもよろしくお願いします! (2018年7月25日 18時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:百花 | 作成日時:2018年6月17日 7時

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