着慣れない ページ2
※恋人前:地獄に来たばかりのAが、袴スタイルに落ち着くまでには色々あったようです
‥‥‥
あ「あっ!鬼灯さん、おはようございます」
部屋を出ると、偶然にも同じタイミングで部屋を出てきたAと鉢合わせた
鬼「おや、Aさん‥おはようございます」
――Aさんの服、そろそろ何とかしないといけませんね‥
弾むような足取りで前を歩くAの後ろ姿を見ながら、鬼灯は思う
まだ地獄に来て間もないAは、着物など持っていないため
こちらに来た時に着ていた現世の服で過ごしている
細身のジーンズとTシャツに、少し丈の短いライダースジャケットというシンプルな服装は、彼女に良く似合っているが
さすがに地獄では目立つ
あまり物事に動じない本人は気付いていないようだが
元々目立つ容姿の上に、目立つ服装のAはすでに注目を集める存在となっていた
鬼「Aさん、今日は一緒に衆合地獄まで行きますよ」
────────────────────
仕事が一段落した鬼灯に連れられて、Aは衆合地獄へと足を運んだ
お香「Aちゃん、こんにちは。鬼灯様、頼まれた物は準備出来てるわ」
鬼「助かりました。私一人ではどうして良いか解らなかったので」
お香「そうでしょうねぇ。Aちゃん、ちょっとこっちにいらして」
お香に手招きされ、鬼灯と共に隣の部屋へ案内される
そこにはテーブルが置かれ、その上には何枚かの着物や帯などが並べられていた
お香「さっ、好きなの選んで!」
あ「へっ?」
鬼「Aさんも、いつまでも現世の服のままとはいかないので、お香さんに頼んで準備していただきました」
あ「‥いいんですか?」
お香「ええ、お古で申し訳ないんだけど‥状態の良い物を集めたから充分着れるわよ」
あ「ありがとうございます!鬼灯さんは、どれが良いと思いますか?」
鬼「私が選ぶんですか?そうですね‥これなんかどうです?」
あ「じゃあ、これにします!」
お香「じゃあ、さっそく着替えましょうね。鬼灯様は隣の部屋で待ってて下さいな」
お香に着方を教わりながら、Aは何とか自分で着物を着ることができた
せっかくだからと、お香が髪の毛も結ってくれる
お香「出来たわ!とっても可愛いわよぉ。さ、鬼灯様にも見せてあげて」
あ「‥はい」
少し気恥ずかしく思いながらも、Aは鬼灯が待つ部屋の扉を開けた
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百花(プロフ) - まだらもようさん» ありがとうございます!忙しさに負けず更新がんばります(^-^ゞ (2018年11月8日 7時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
まだらもよう - ヤバイ見てて楽しいテンション上がる楽しい作品をありがとうです! (2018年11月7日 23時) (レス) id: d426066ad9 (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - カコさん» まさかこの作品に癒し効果があるとは!素敵コメントに私も癒されました(*´ω`*) (2018年10月17日 21時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 癒される・・・荒んだ心がほぐれていく・・・ (2018年10月17日 21時) (レス) id: 87181eb08c (このIDを非表示/違反報告)
百花(プロフ) - 泪さん» 楽しんでいただけて嬉しいです(*^_^*)これからもよろしくお願いします! (2018年7月25日 18時) (レス) id: 9123add313 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百花 | 作成日時:2018年6月17日 7時