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上着を脱いだ智久くんが私を後ろからギュっと抱きしめて冷蔵庫の扉をパタンと閉めた
山下「…こっち向いて」
ゆっくりと顔だけ彼の方に向けると
頭一つ分程高い彼の顔が近づいて
私を味わうように唇がかさなって
まだ少し動けば唇が重なりそうなそんな距離のまま
山下「俺の事キライになった?」
彼もまた不安そうに呟いた
本当は今すぐ大好きと言ってこの唇にもう一度触れたい
それなのに
「智久くんはいいよね。私がいなくなっても直ぐ次見つかるでしょ?」
心にもない言葉をペラペラと声に出して
彼は え? なんて言って抱きしめてた腕の力が弱くなった
私も居た堪れなくてスルッと彼の中から抜けると
ソファーに座って飲みかけのビールを ゴクゴクゴク と流し込む
冷静になれ。私
こんなんじゃ本当に嫌われちゃう
そんな気持ちと裏腹に智久くんは笑いながら私の隣に座って
山下「ずっと僕ら何回でも恋をして〜何回でも愛していこ〜♪ちゃんと言う 君にちゃんと言う 好きの二文字をこの声でー♪」
「な、に」
急に鼻歌交じりで歌い始めて少しだけ口元が緩んで彼を見た
山下「ライブの時は皆のアイドル山P。今のはAだけの山P。どー?」
「どしたの?」
私のそんな疑問をぶつければ、彼は続けた
山下「んーでもどっちも俺だから、どっちの山PもAの彼氏には変わりないか」
「なにー急に」
私の右手にあった缶を智久くんが奪って机に置くと
私の方を向いて自然に私も体を向け
抱きしめられた
山下「んー…なんかすげえ良い事言いたいんだけど、言葉になんない」
なんて言われ
さっきとは違う感じで胸がキューとなるのがわかって彼の首筋に顔を埋めると、少し嬉しそうな智久くんは
山下「不安にならなくていいよ」
「智久くんがキラキラしすぎてて、違う人に見えてなんか嫌だった」
山下「俺そんなアイドル感出してたー?」
笑ってて、私は顔を上げて
「そうだけど、そうじゃない」
と触れたかった唇を奪って
「でも、もういい。どっちの山Pも私の智久くんだから……ごめんね子どもみたいな彼女で」
山下「Aだから好きになった。だからその不安も全部俺が消してあげる」
かっこいい顔で言われて、心臓の音が速くなっていく
山下「顔赤いー…誘ってんの?」
ニヤッとした彼は私をそのまま押し倒して
────俺でいっぱいになったら不安も消えるでしょ?
なーんて言って…
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秋帆 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 同じく設定のここの部分 「コウノドリ」(2015年・2017年) 下屋カエ役 これ正しくは下屋 加江ではないんでしょうか? (2019年4月13日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
秋帆 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜遅くにいきなりすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 設定のここの部分 「戦力外捜査官」(2014年) 海月千春役 これ正しくは海月 千波ではないんでしょうか? (2019年4月13日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 俳優さんとジャニーズとLDHグループと声優兼歌手の蒼井翔太君大好きです最高です (2019年2月26日 14時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
むー汰(プロフ) - この作品を読みに来るの、おそらく5回目ぐらいです…。本当にこの作品が大好きです!!! (2018年1月29日 0時) (レス) id: d0dcff0a17 (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - 音さん» ドラマのセリフの件ですがこちらの物語はあくまでもプライベートのお話なので役名ではなく本人の名字表示にしています。 (2017年12月12日 21時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kokuma | 作成日時:2017年11月2日 13時