山下くんと女優ちゃん

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「智久くん1人でこのステージで歌うんだよね？」


きらびやかに装飾され、満席になっている大きな会場に圧倒されている


私はかっずんと関係者席に


亀梨「あ、ジャニーズのコンサート初めてか」

「うん。」



───────キャーーーーー


と割れんばかりの歓声に包まれて

キラキラ衣装を身にまとった智久くんがかっこよく登場した



「ここにいる皆智久くんのファンだよね？」

亀梨「ほとんどそうでしょ」

「……す、ごいね」


智久くんは初めの何曲か歌い終わり

軽く挨拶のようなMCが始まっている



─────山Pー！！！


山下「なーにー？…え？指差して投げチューしてって？」


と言いながら、智久くんは客席に向かって

指を差しながら、投げチューをすれば

割れんばかりの歓声に包まれた


山下「やべえ、めちゃくちゃ恥ずかしい…え？キス顔してって？」


そう言いながら彼はキス顔を見せるとまた やまぴー！ や 可愛いー！ という声が飛び交い始めた


「なに？これは」

亀梨「え？…あーファンサービス。ファンが持ってる団扇に答えてあげてる」


かっずんは、丁寧に教えてくれるんだけど

なんだか…

私の知ってる智久くんとかけ離れすぎて

ギャップについていけない



もちろん前の彼の時もステージに上がりパフォーマンスする姿は何度も見てきているけど

今ここで見たようなファンサービスは無かったし

ステージ上でも智久くんの様なキラキラした衣装ではなくどちらかというと普段とあまり変わらない姿だったから

不安なんて感じたことがなかった



亀梨「ちょっと俺行ってくるわ」


「え、なんで！」


亀梨「せっかく見に来たから、背中越しのチャンス歌おうぜーってなったんだよ」

「あー…ドラマの。行ってらっしゃい」


かっずんが居なくなって私はまた智久くんに目をやると


激しく踊っていて、純粋にかっこいいなって思う。


近くに座ってる彼のファンが

"やっぱ智久かっこいいわ"

なんて言ってるのが聞こえちゃって、"智久"って呼んでるんだ、とちょっとだけ嫌だなとか思っちゃう


あー、私こんな子どもみたいな人だったかな。



山下「今日は、ゲストが来てくれてます………かーめー！！」

MCに入り、さっきまで隣にいたかっずんまでもステージ上に上がれば歓声に包まれている

「かっずんも、アイドルなんだよね…」

と心の声が漏れてしまう


亀梨「今日は藍沢先生の彼女も見に来てますよー！」

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