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処置も終わり、俺と雪村は1度骨盤骨折の患者を上へあげた。
藍「まだAから連絡はないか?」
白「うん…」
ホワイトボードを見るも未だ
A 不明
の文字と赤線が目立っている
新「藍沢来てくれ」
白「藍沢先生…いける?」
藍「大丈夫だ。」
あいつのシーバーが瓦礫に埋もれて壊れているだけだ。
そう勝手に思い込んでいないと、職務を全う出来る自信がない
────────────────
<辻がや駅>
横「下から来たの?大丈夫?」
今にも泣き出しそうな男の子を見つけた横峯が翔くんに話しかけた。
翔「先生、が…埋まって…る」
翔くんは横峯先生に途切れ途切れながらもそう言った
冴「翔くん、埋まってるのは、女の先生?青色の服着てる?」
翔「これ……先生が、、くれた」
それはAの名字が彫られたピンク色のペンライトだった
冴_白石先生…A先生が、、
白_A先生見つかった?
冴_瓦礫に埋もれてると……今、藍沢先生は?
そして少年は 藍沢 という言葉を聞き、冴島の携帯を取った
<事故現場>
藍「白石、どうした?」
白石は力が抜け、フラつくように携帯を落としかけ、咄嗟に支えに行く
白「A先生が……Aが…瓦礫の下敷きに…」
その言葉を耳にし、携帯を白石の手から奪うようにして取った
藍_Aが見つかったのか?
そう言うと、少年の様な声をした電話越しの相手は
翔_藍沢先生…?僕を助けてくれた先生が、藍沢先生に愛してると伝えてって…
藍_……
俺の手から白石の携帯が音を立てて落ちていった
────────愛してる
俺にそう言ってくれる人物はただ1人しか思い浮かばない
それは……Aだけだ
白「松原先生、ここ任せていいですか?うちの医師が崩落で生き埋めに…
藍「俺が行く。」
白「でも…藍沢先生…震えてる」
最後に会ったあいつと交わした右手が震え、
その手を握りしめ、もう一度
藍「俺が行く。…それにお前だから指揮を任せられるんだ。だからお前はここでこのまま指揮をとると言う形で俺たちを守ってくれ。Aは必ず俺が助ける。」
そう言って、雪村を連れて、隣の駅からあいつを助ける為車に飛び乗った
愛してる なんて今まで一度も聞いたことがなかった
だからお願いだ。
生きて、お前のその声で聞かせてくれ、そして、俺にも言わせてくれ
─────────────愛してると
.
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さざんか(プロフ) - 完結おめでとうございます。そしてここまで書いてくださってありがとうございました!!!とってもとっても素敵、感動して涙が出ました……この作品に出会えてよかった。どうか届いて欲しい、本当にありがとう。 (8月24日 2時) (レス) id: 2d06e4d39c (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - クリームパンさん» コメントありがとうございます。泣きながらなんて本当に嬉しいです(/ _ ; )番外編もできたのでよければまた見に来てあげてください^^ (2017年10月23日 21時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
クリームパン(プロフ) - コメント失礼します。とても感動しました。もう泣きながら読んでました笑これからも応援しています! (2017年10月23日 16時) (レス) id: bd1ddc4c18 (このIDを非表示/違反報告)
kokuma(プロフ) - 紗智さん» 度々のコメントありがとうございます。皆様のお陰でラストを迎えることが出来て感謝です^^泣いていただけるなんて…嬉しいかぎりです!!また番外編出来ましたら、いらしてください(^-^) (2017年10月22日 5時) (レス) id: ac63afafb7 (このIDを非表示/違反報告)
紗智(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました。読みながら泣いてしまいました。また読みます☆ (2017年10月21日 23時) (レス) id: 34ac6a1676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kokuma | 作成日時:2017年10月6日 21時