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20. Killer ★ ページ20

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最近読んだ本の中に、印象深いものがあった。



その本の名前は


『シリアルキラー』




serial = 連続した

killer = 殺人者


つまり、連続殺人犯のこと。




シリアルキラーの行動や心理について記されたその本は、まるで心理学の文献を読んでいるようで、俺はいつの間にか夢中になって読んでいた。






あの時の俺は、未知の世界を覗き見たような感覚に陥ったけれど…

結局、最後に抱いた感想は一つだけ。



――俺はシリアルキラーにはならない。





ある意味、当たり前の感想だ。

むしろ誰だってそう思うだろう。



でも、俺が言いたいのはそういうことじゃない。






シリアルキラーの最大の特徴は、次から次へと新しい獲物を見つけては狩ることだ。


一人の獲物で決して満足しない。




そこが、最も理解できないところであり、俺と一番違うところ。








俺だったら、獲物は一人でいい。



勿論、殺すなんて物騒なことはしない。


俺は、本能が「この人」だと選んだ、たった一人だけを


骨の髄まで暴いて、喰らい尽くしたい。






分厚い仮面の下に隠したものを、俺がこの手で全部暴いて


壊して


癒して



愛してあげたい。






俺みたいな一途な人間は、一体何と呼ばれるんだろうね。








「…どう思う?チビデカさん」





隣で無防備に寝息を立てる、子どものようにあどけない寝顔に問いかける。


たった一人の、俺だけの愛しい「獲物」は、返事の代わりに小さく身動ぎして、俺の胸元に頰を寄せた。



そんな仕草ひとつで俺の心臓をひとひねりできるこの人こそ、俺にとっての“Killer”なのかもしれない。







end.
____________________________
意味不明ですみません。
だいぶ前に長編のプロローグとして
書いたものの焼き直しです。
一応 荒木×速水 の、つもり…
でも正直相手は誰でもいいです(笑)

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作者名:いちはら | 作成日時:2016年11月7日 22時

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