▽ ページ4
_______
「ね、近いんじゃないの？」
大「近い近い…近いはずなんだけど…」
北「出ました、大我の方向音痴」
大「店長に電話する」
大我は携帯を取り出して店に電話をしている。「店長、今から行こうと思ってんだけど、店どこだっけ？…あ、うん、あそこいって、左に曲がって…え？そう、じゃお願いします〜じゃ、」
ニコニコした大我が「店長迎えにくるって」って嬉しそうに言うもんだから吹き出しそうになった。
それから少しすると店長さんが来たからみんなで付いていけば年季の入った居酒屋さんに着いた。店の外観だけでもここは美味しいだろうと確信できた。
店に入って小上がりに4人で座って生ビールを頼む。待ってる間も高校時代の話だったり、樹と奥さんの馴れ初めだったり会わなかった時間を埋めるように話続けた。気も使わないし楽しいからお酒もどんどん進むしどんどん酔うし。
樹「で、Aはジェシーと別れてからいい人できた？」
「いや、全然できてない…」
樹「そっか、ってかいつの間に別れたんだよ」
「5年前くらいかな」
北「5年前って、高校からなら結構経つじゃん。なんで別れたの？」
さっきは聞かないって言ったくせに…って思ったけど誰かに聞いてもらったらスッキリして前に進めるのかもしれない。
「私が耐えられなかっただけなんだよね。ジェシーの隣にいたらいずれ自分の存在が足枷になるかもしれないし、頑張ってるジェシーの邪魔にだけはなりたくなくて…。」
酔ってるかわかんないけど、笑ってんのに涙がボロボロ零れてくる。拭っても拭っても全然止まってくれない。
樹「お互い嫌いになって別れたわけじゃないんだよな？」
「…うん」
樹「まだ、好きなんだろ？」
「別れてから5年も経ってるし、もう、無理だから…」
樹「んー、無理かどうかなんて本人に聞かなきゃわかんないんじゃねえーの？」
樹達には私がどれだけ辛かったわかんない。5年も経って色んな経験を積んで色んな人と出会ったジェシーに数年付き合っただけの私の存在が残ってるとは到底思えない。
「…聞かなくたって、わかってるから」
樹「あっそ。まぁ、お前が聞かないなら、俺らがジェシーに聞いてみるわ」
樹はテーブルに置いてある携帯で電話をかけ始めた。スピーカーにしてたので呼び出し音が鳴り響く。
______
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おでん | 作成日時：2019年6月19日 16時
