よそはよそ、うちはうち (ページ20)

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「はぁ…ちゅ…っ…」

「じぇ…し…っ…」

ジェシー君と離れたくなくて彼の首に手を回してぎゅと抱きついた。

お互いの唾液で口の周りなんてベタベタなのにそんなの気になんてならない。

「Aちゃん…す、きだよ…すき…」

キスしながらも何度も好きだと伝えてくる彼が愛おしくて涙が出てくる。

「泣かないで…」

零れた涙を親指で拭う優しい彼を好きになれてほんとによかったと思うし、私なんかには勿体ないなんて思ったりして。

「…ねぇ、Aちゃん。ジェシーって呼んで？」

直ぐにくっつきそうな距離で見つめながら頬を優しく撫でてくる。

「ジェシーく、ん？」

いつも通り呼ぶとぷくーっとほっぺたを膨らまして私の頬っぺを摘んだ。

「いたひぃよ」

「違う、ジェシー」

「ん…、じぇ、ひぃ…？」

そう言うとギューって抱きしめてくれる。

「Aちゃんに名前呼ばれるの凄い好きなんだよね」

「いつも呼んでるじゃん？」

そう言うとまた頬っぺを摘んでくる。

「違くて、えっちの時だけ…気持ちよくなった時だけたまにジェシーって呼んでくれるでしょ？あれが堪らなく好きなの！『君』が無くなるだけでAちゃんと繋がってんだなって思うわけ！」

「へ？なにひょれ～！！」

「ふふふははははっ…！！」

そう言うと私の隣に寝転んで腹を抱えて笑っている。

「Aちゃん、かわいいすぎ～！俺には勿体ないくらい。」

なんて、ジェシー君も私と同じ事考えてたんだと思ったら少し安心した。

「そんなことないよ、私にはジェシー君しかいないんだから」

「なに？めちゃくちゃ嬉しいこと言ってくれるじゃん」

「たまにはね」

ちょっと嬉しくなって寝っ転がってるジェシーくんの上に乗って鼻をちょんちょんと触ってみる。

「な～に？」

「ん～、ジェシー早くえっちしよ？」

そう言うとみるみるうちに赤くなって耳まで染まったジェシー君。

「Aちゃん、覚悟しといてよ、絶対寝かせてあげないから」

その後の記憶は曖昧で

気づいた時にはもう朝だった。

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