32話 ページ33
「……しまった！」
「どうしたジンベエ」
出口に向け走っていると、突然ジンベエが大きな声を出した。
「正義の門のことを完全に忘れとった。」
「あ、確かに」
私も忘れてたわ。
インペルダウンを出てもそこに立ちはだかるのは正義の門。そこを突破しなければここからは脱獄できない。
「あちしがやるわ！」
「え？」
そこで名乗りを上げたのはボンちゃんだった。
「あちしが一番確実にやれる！あちしが開けるわ『正義の門』！」
「お前さん…！」
「じゃあ……」
そう言ってボンちゃんは即座に立ち去ろうとする。
「待ってよボンちゃん」
私は、とっさにボンちゃんの腕を掴む。
「どうしたのよう、A……」
「『正義の門』を開けた後、どうするつもりなの？」
「…………。」
正義の門を開ける動力室はインペルダウンの中にしかない。つまり、その役目を引き受けたということは…
「それ聞くのヤボじゃナイ？」
「…………待って、ボンちゃん！」
「オカマの別れに言葉はいらない」
「私はオカマじゃねえ！本当にもう方法ないの！？ねえ、ジンベエ！」
「残念じゃが、今のところそれしか方法は…」
「そんな……」
「じゃあね、A。短い間だったけど…」
「『じゃあね』は嫌だ。」
「え？」
「私はこれが最後の別れだなんて思ってないから」
「うん。『またね』A。」
「元気でね、ボンちゃん」
私は時間がないというのに、走り去るボンちゃんの後ろ姿を見えなくなるまで見ていた。
昔より私は確かに強くなった。だけど、まだまだだ。これじゃ大切な人を守れない。
そんなことを強く思い知った。
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守山(プロフ) - まりもさん» そう言っていただけて光栄です！(T ^ T)これからも更新頑張れます！ (2019年2月23日 20時) (
レス) id: 2ecb8a9a8c (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 守山さん» 更新ありがとうございます！もう主人公のテンションとか船長との掛け合いとかすごく好きなんでありがとうございます。これからも楽しみにしてます (2019年2月23日 19時) (レス) id: f25e626497 (このIDを非表示/違反報告)
守山(プロフ) - まりもさん» コメントありがとうございます！最近時間に余裕ができてきたので、たくさん更新できたらなぁと思っております( ´ ▽ ` ) (2019年2月23日 19時) (レス) id: 2ecb8a9a8c (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ゆっくりでも良いので更新楽しみにしてます！ (2019年2月21日 23時) (レス) id: f25e626497 (このIDを非表示/違反報告)
守山(プロフ) - マロンさん» コメントありがとうございます！（＾Ｏ＾）引き続き更新頑張ります！ (2018年7月17日 22時) (レス) id: 973ae63fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：守山 | 作成日時：2018年4月14日 17時
