胸騒ぎ ページ11
｢お疲れ様でしたー。｣
いつも通りに仕事を終え、帰路につく。
その瞬間、なぜか感じた胸騒ぎ。
少しだけ早歩きで家に戻る。
私は、家の前の光景に言葉を失った。
｢剛くん！？！？｣
玄関先に力なく横たわる剛くん。
彼の体には、無数の傷が。
森｢……ぅ、Aか……？｣
｢大丈夫？！しっかりして！！！｣
少し強引に彼を抱き起こして、家の中に入る。
触れた手は、氷のように冷たくなっていて、剛くんが外にいた時間の長さを物語っていた。
一通り手当てをして、ソファの隣に座る彼に声をかける。
｢これ………隼人、だよね？｣
森｢……勘違いしてんだよ、あいつ。｣
剛くんは、目を合わせないままにぼそっとつぶやく。
森｢お前のこと、力ずくで手に入れようとしてる……そんなのおかしいだろ。｣
でも、俺には何もできなかった……とつぶやく剛くんの瞳が、力なく揺れる。
｢ありがとう。｣
私は、彼の頭にそっと手を置いた。
言葉にしなくても、彼の傷の理由くらいはわかる。
抵抗せずにすべてを受け止めたのは、彼の精いっぱいの思いやりなのだ。
森｢お前……あいつんとこ行ったりしないよな？｣
立ち上がりかけた私の手を、剛くんが掴む。
｢しないよ……絶対しない、できない。｣
できるわけない。
私の大切な人を、剛くんを傷つけたアイツを、許すわけにはいかないのだ。
｢剛くんが、1人で頑張ってくれたんだもん、私も負けないから。｣
ん、と満足げに頷くと、私の手の甲を剛くんの指がそっと撫でる。
その指が微かに震えていることに気付く。
不安なのは私だけじゃないんだ。
剛くんもまた、アイツと私のことを気にしてくれている。
あんなわがまま男に屈してたまるか。
そう決意したところに、タイミングよくインターホンが響く。
隼人｢よ。結論聞きに来た。｣
モニターに映るアイツの姿に、足がすくんで動けなくなる。
負けない。
絶対に負けてはいけない。
こぶしを固く握って、思い切って玄関のドアを開けた。
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ゆかちょ(プロフ) - 坂本くんの続きは更新はされていないですよね？続きを楽しみにしています！頑張ってください(^^) (2018年10月1日 2時) (
レス) id: 7c1873dff6 (このIDを非表示/違反報告)
細めの王子 - もうずっと悶えてます！！更新頑張ってください (2018年5月2日 15時) (レス) id: 743b1a35c6 (このIDを非表示/違反報告)
Kaedem1127(プロフ) - まだ続いてますよね？！更新おねがいします！ (2018年4月9日 13時) (レス) id: 61783b8fd9 (このIDを非表示/違反報告)
フェロモン(プロフ) - 完結となっていますが坂本くんの続きと岡田くんのお話が気になって仕方ありません 更新してほしいです (2018年2月3日 20時) (携帯から) (レス) id: 323e5fefb1 (このIDを非表示/違反報告)
にのりん(プロフ) - この話を読んでて、キュンキュンしました。完結が楽しみです！更新頑張ってください！！ (2016年8月20日 17時) (レス) id: 0f924e8161 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまと缶。 | 作成日時：2016年3月9日 15時
