続 : ソノ恋依存性ニ注意セヨ。[時透無一郎]

依存性54 ページ29

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A「あの…霞柱様…」

時『…なに？』


む、むすっとしてらっしゃる…、


A「本当に申し訳ありませんでした！」

勢いよく頭を下げると
こてんと首を傾げて“何が？”と一言返ってきた。



A「あ、えっ…と。はぐれてしまったので…」

時『あぁ、そう言えばそうだったね。
面倒臭いから、もうはぐれないでよ』


そう言うと歩き出す霞柱様



怒っては…ないのかな…？

と言うか忘れてた…？？



A「怒ってますか…？」

恐る恐る聞いてみると

時『別に。ただ、モヤモヤしてるだけ』



モヤモヤ…？
はぐれた事にモヤモヤしてるって事は
やっぱり怒ってるんだよね…


A「きょ、今日…ふろふき大根にします！」


そう言うと、ピタッと足を止めて
“本当？”と少し機嫌が良くなった気がした。



ふろふき大根、神様だわ…。




A「そう言えば煉獄様がたまには
御屋敷へ足を運んで欲しいと言っていましたよ」


時『………そう』


えっまた、むすっとしてらっしゃる…？！

何か癇に障る事言ったのかな…


時『ねぇ、なんでっ………いや、なんでもない』


A「？？…どうしたんですか？」


黙り込んでしまう霞柱様の顔を覗き込むと
困った様な顔をしていた気がする。




時『なんでもない。忘れていいよ』


そう言うと、そのまま足早に歩き出した。



どうしたんだろう…
いつもはズバズバと言ってくるのに。


無理に聞くと、しつこいってまた怒られるかな…

そう思いながら霞柱様の後を追い掛けた。







⋯⋯⋯




それから二人で夕餉の食材を調達し帰路へ着いた。




その間、最低限の会話しかなかったが
いつもより更に上の空の霞柱様。




夕餉のふろふき大根を食べてる間は
嬉しそうではあったんだけど…。



A「美味しいですか…？」


時『うん。君、料理だけは上手いから』


A「うっ、(辛辣…！！)」



美味しく食べてもらえれるのは
私としても嬉しいのだけど…


鍛錬頑張らねば…！




そう言えば、霞柱様を見つける前に
煉獄様なにか言いかけてたような…？


また次に会った時に聞いてみよう！
霞柱様の話だったし…気になる。







私はあれが煉獄様と最後の会話になる事を
まだ知る由もなく、呑気にそう思っていた。




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作者です。
のろのろ更新すみません(土下座)
コメント貰えると嬉しいです((

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