続 : ソノ恋依存性ニ注意セヨ。[時透無一郎]

依存性㊷ ページ17

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稽古を付けて貰って暫く経ったある日



霞柱様のお陰でだいぶある程度の速さ迄
追い付く事が出来るようになった。



時『筋肉の弛緩と緊張の切り替え』



＿＿ゴンっ！＿ゴンっ！




A「は、はいぃぃぃぃ……っ、うわあぁ！」



次の攻撃が右から来る。
そう思った瞬間、脚が言う事を聞かず



ドンッと勢い良く尻もちを付いた。



時『……何やってるの』



A「もっ、申し訳御座いません！！」


立とうとするが、力が入らない。





時『…………ほら』




見兼ねた霞柱様が手を差し出してくれる。




A「お、恐れ入ります…」


そう言って霞柱様の手を取り立ち上がる。


え、待って…これって……




初めて霞柱様に触れたよね……っ？！？！



ど、どどどどどうしようっっ！！！



いや、でも霞柱様から手を差し出されて
拒否なんて出来ないよね？！？！


時『ねぇ、変な顔が更に変になってるよ』


A「ひぇ？！」


“はぁ”と溜息をつくと


時『寝不足なの？』


と言われて、ハッとなる。


そう言われてみれば、任務・鍛錬・食事の準備・移動
この繰り返しで余り眠れていなかった。


A「そ、そうかもしれません……」


時『それって僕の所為？』


木刀でトントンと地面を突きながら言う霞柱様。


A「そう言う訳では…っ！
ただ、みつ…甘露寺ちゃんの御屋敷から
此処までの距離もありますし……
任務もあるので…『じゃあ、此処に住む？』

“出来立てのご飯も食べたいし”と
私が断れない様にか、そう付け足した。


A「良いの…ですか……？」

時『良くなかったら言わないよね？』


そ、そうですよね。
霞柱様がそんな事冗談で言わないですよね…




時『部屋はあるから、荷物少しずつ持って来なよ』




す、住込みなんて私の心臓……持つのかな…


そんな不安だけが残った。

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