計 画 的 犯 行 。【天童覚】

犯行 27 ページ31

「…………は、」





Aが苦しそうだったので、開放してあげた。









さっきよりも真っ赤な顔で、





乱れた呼吸で、




トロンとした目で。










俺を見つめてくるA。









………ん、イイ顔。








「俺が見たかったのは、その顔だよ」




Aがピクッと反応する。








「………もう一回聞くよ？






＿＿＿合宿中、どんな気持ちだったの？」









わざと耳元で、低く囁く。









『……………です……』






「んー？」





聞こえなーい。









『………ずっと触れて欲しかった、です……』







……上出来。








俺が一切触れなかったのは、





焦らして、自分からそうやって頼みにくるのを待ってたから。









…大丈夫。





Aが俺がいないと駄目なことも、

俺から離れられないことも






全部知ってる。









「………よくできました」









…………ねぇA。









その言葉は、









「もっと触れてください」


って意味で解釈して良いんだよね？

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