ぬくもりを探した(2015) ページ25
携帯も持たずにお財布だけを持って飛び出した夜の街。
行先もみないで最終電車に飛び乗った。
そして、終点につく前、ふと降りた駅。
改札を出た先に見えたのは、見知った後姿。
「安井くん、」
ぴく、と反応して様子を伺うように振り返った安井くんは、わたしの姿を見て目を見開いた。
駆け寄ってきて、腰に巻いていたパーカーを着させてくれた。
安「…なにやってんの、！？馬鹿じゃないの！？」
「…わかんない、わかんない…」
安「こんな薄着で、夜遅くに出歩いて、髪の毛もびしょびしょで、風邪ひくじゃ、…泣いてるの？」
「安井くん、どうしよう、」
気付いたら、抱きついていた。
折れるんじゃないかってくらい、強く強く、自分の存在を確かめるように誰かのぬくもりに触れていたかった。
安「Aちゃん…？」
そんなわたしに戸惑いながらも、受け止めてくれる安井くんに、今はすがっていたかった。
安「ここじゃ人の目につくから、うちおいで」
ぎゅ、っと手を握って、1歩前を歩いてくれる。
安井くんの家は、思っていたより綺麗で、だけど少し散らかっていて、男の人の部屋、って感じだった。
安「…なんかあったの？」
「…あのね、」
言葉になっていない言葉が、ぽつりぽつりを口からこぼれて
話を続けるうちに、安井くんの顔も険しくなっていて。
安「今日、コンサート終わりでしょ？」
黙って頷くと、ふわりと浮かぶ体。
あぁ、安井くんに抱きかかえられてるんだって。
小さいからだだけど、やっぱり男の人なんだな。
安「俺のベッド使っていいから、寝な？Aちゃんのマネージャーさんに電話しておいてあげるよ、体調悪いみたいだから、って」
「…安井くん、ごめんね」
安「いいんだよ、ちょっと休もうね」
「…ありがとう、」
頭にぽんぽん、というぬくもりを感じて、意識は遠のいて行った。
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こぴ - Yui.さんおかえりなさい！ずっと待ってました（；＿；）リクエストさせてください！照くんと2人でダンスレッスンしてるときのお話が読みたいです！もしよろしければお願いします！これからも応援しております！ (2016年2月27日 6時) (
レス) id: 8c614f4888 (このIDを非表示/違反報告)
Yui.(プロフ) - 梨々子さん» ただいまです！コメントどうもありがとうございます。待っていてくれてありがとうございました。これから自分なりに頑張りますので、どうぞご愛読よろしくお願いいたします！ (2016年2月4日 18時) (レス) id: 364d09a126 (このIDを非表示/違反報告)
梨々子(プロフ) - おかえりなさい！ずっと待ってました。Yui.さんの小説大好きです。これからもゆっくりでいいので更新頑張ってください。 (2016年2月4日 17時) (レス) id: e49f25a7b2 (このIDを非表示/違反報告)
Yui.(プロフ) - あすかさん» こんにちは！コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉ばかり頂けて…本当にありがとうございます。頑張ります！これからもよろしくお願いいたします！ (2016年2月4日 17時) (レス) id: 364d09a126 (このIDを非表示/違反報告)
Yui.(プロフ) - はなまるさん» 初めまして！コメントどうもありがとうございます。そのお言葉が本当に励みになります。これからもご愛読をよろしくお願いいたします！ (2016年2月4日 17時) (レス) id: 364d09a126 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yui | 作成日時：2015年5月23日 20時
