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lk「で、今度はなんでふられたんですか?」
『ぶっっ』
飲んでたビールを吹き出してしまった。
え、そんな直球にきいてくることある?
デリカシーとは。
『…イエニから聞いたの?』
lk「いや?聞いたわけじゃないけど、大抵イエニと飲みにいく時っていつもそうだから」
『うっ、ごもっともだけど……』
急に傷に塩を塗られた気分。
まぁ、ほんとのことだけど。
でも、リノもそういうこと気にするんだなぁ。
『まぁ、なんというか……4股されて、鉢合わせしちゃったみたいな?』
lk「懲りないですね。」
『う、うるさいなぁ、盛り上がってる時はわかんないもんだよ!』
lk「……まぁ、Aさん超鈍感だしね」
『鈍感、かぁ……確かに。勘が良かったら変なのには引っかからないよね…』
年下のアイドルを呆れさせてしまうおばさんなかなかいないよね。
男運の悪さは今に始まったわけではないけど、
ほんとどうすれば変な男に引っ掛からずにすむんだろう。
『どうしたら素敵な人に出会えるんだろうね?』
アイドルに問いかけるような事じゃないけど。
lk「どうなんでしょうね?」
遠くを見て呟いた私に、
少しイタズラっぽく笑う彼が急に近づいてくる。
ジリジリとどこまで近づくのか、膝が触れ合うぐらいの距離まできて、
私の顔をのぞき込むようにして近づく顔が酷く綺麗で、
lk「何も気づけないAさんにはしばらく無理じゃない?」
『な、にが。』
あまりにも顔が近くて目をぎゅっと瞑ってしまう。
そんな姿を見て鼻で笑うのが聞こえる。
リノが私の頬にかかった髪を耳にかけてすぐに傍をはなれた。
lk「何すると思いました?」
『……べ、別になにも!』
案の定リノはニヤついていて、急に恥ずかしくなってしまう。
『もう解散!!付き合ってくれてありがと!』
lk「怒りました?」
『なにが?ぜんっぜん?』
lk「送っていきますよ〜」
『ケンチャナ!』
年下の顔のいいアイドルにからかわれてしまった。。
不覚にも、ドキッとしてしまった……
lk「俺にも相談してくださいね?」
『なにを!』
lk「ジョンインに話してるような事。」
『え?』
lk「話ぐらい俺もきくから」
私の頭をぐしゃぐしゃっととして、
そう言い残して反対方向に行くリノに放心状態の私。
『なんだったんだ……』
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作者名:mrn710 | 作成日時:2023年6月1日 23時