気づかない君が悪い (ページ6)

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もとい、リノとは沢山喋る間柄では無いものの、
イエニ同様付き合いは長いから気まずい訳では無い。

けど、スッピンは別問題であって、
相手は国民的アイドル。彼もおそらくスッピンだけど、若さと輝きは失われていない。ピチピチだ。

『いや、私今ゴリゴリスッピンだからちょっとお見苦しいところをお見せしてしまったかなって……』

lk「ん？そんなこと？」

そ、そんなことですって……

そりゃ、あなたはピチピチだけれども…
ツッコミたくなる気持ちが、ぐるぐるとしているけど上手く言葉には出せずにいると、

lk「別にAさんきれいだから気にしなくていいでしょ」

『へ？』

きれい？

そんなこと言うタイプだったっけ？

lk「お酒買うんじゃないんですか？」

『ん、あ、そう！ビールがちょうど無くなってたから！』

あまりにもナチュラルに綺麗って言われて、拍子抜けしてしまった。なんだか照れくさい。

そもそもそんなこと言ってくれるタイプじゃないと思ってたし、綺麗な男の子に純粋にほめられて割と喜んでいる自分もいる。

色々物色していたおつまみを適当に手に取ってビールと一緒にお会計をする。

リノもなにやらお会計をして一緒にコンビニを出た。

lk「一杯つきあいましょうか？」

『え、いいよ！明日もスケジュールあるでしょ？』

lk「一杯ぐらい問題ないでしょ。」

そう言って公園の方に歩き出す。

タフだなぁ……若いからか？

普段のハードスケジュールを見ている身として、休んで欲しくもなるのだけれど。
ただ、人恋しいのも事実だから、言葉に甘えてしまう。

ちょうどいい場所のブランコの柵にもたれかかって缶ビールの蓋を開ける。

『あ、リノもお酒買ったの？』

lk「いや、ゼロコーラです。」

そこはプロアイドル。
ゼロコーラとビールで乾杯をする。

lk「ジョンインと飲みに行ってませんでしたか？飲み足りなかった？」

『あー…お風呂上がりのルーティンだから…』

ただの酒カス発言すぎる。
まぁ、ホントのことなんだけど。