気づかない君が悪い (ページ4)

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気づいて貰えない気持ちページ4

in*side

Aヌナとバイバイして、宿舎まで歩く帰り道。

ようやくあの彼氏と別れたか…と今日相談された話を思い返す。

昔からすごくわかりやすい人だから彼氏が出来た時も、別れた時もすぐに気づいた。

それでいて男を見る目が本当にない。

どうやったらそんなにクズ男を引き当てるのか、歴代の彼氏も大概なのに学ばないし。

いつも辛くて傷ついているのはヌナで。

『僕ならそんな想いさせないのにな…』

本人には言えない言葉を今吐いて、大概自分も情けないなと思う。

身近な人を見てみたらって言ったところで、僕は所詮弟で眼中にない。

まぁでもそれでも、ヌナにとって居心地のいい存在なら。

関係を壊したくはないから僕にしなよなんて絶対に言えないけど。まだこの関係が僕自身居心地がいい。

Aヌナが辛くなった時に泣きついてくるのは僕だけでいい。

『可哀想なヌナ……僕は応援なんてしてないのに』

一丁前に独占欲だけ強くて、ヌナの幸せなんて願えなくて。
別れた話を聞く度にホッとしてる僕は悪い弟だね。