気づかない君が悪い (ページ14)

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おとなげないページ14

lk*side

「……ねぇ、イエニって何かあった？」

傍から見たら分かりきったことを気づけていない彼女。
ただのヤキモチなのに。

『ん？さぁね』

「そっか……」

『…Aさんは気づかなくていいよ』

聞こえないぐらいの声で呟いて、
聞き返してきたAさんには答えなかった。

アイエンをいじめたいんじゃなくて、
ただ、まだまだ優位なのはアイエンの方だと思ってるから。

譲れなくなってきているんだ。

今まで何も出来やしなかったのに、
今更敵意むき出しで本当に大人気なくて不意に笑えてくる。

ずっと見てきたから、
Aさんにとって自分たちがなんともない存在なのは分かっているけど、それで終わりたくないわけで。

「よし！リノは終わり！」

彼女をただ見ていたら、いつの間にか特殊メイクもおわってしまう。

触れていた手が離れるのが名残惜しくなってしまう。

自由にこの人の手を握れたら、
どんなに幸せなんだろうか。

次々に欲がでてくるのが嫌になる。