裏表と、光と影。 (ページ8)

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ランチタイムページ8

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1晩明けて目が覚めると案の定軽い筋肉痛になっていた。

私が所属する企画部はデスクワークが殆どだから、
歩き回るのが当たり前の営業じゃないことを入社以来初めてありがたく感じた。

午前中の仕事は私にしては珍しく捗って、
久々に会社のそばにあるカフェでゆっくりとしたお昼休憩。

さすがお昼時とあって店内は客でいっぱいだった。

「此処、えぇですか？」

お気に入りのキャラメルラテを飲んでいると頭上から聞き覚えのある声。

「‥どうぞ」
「丸山さん…」

「ありがとう」

にこやかに笑って向かいのソファに座る丸山さんは、今日もビシッと決まっている。

営業にでも行ってたのかな?
右肩に掛けていた黒い鞄を置くと重そうな音がした。

私の視線に気付いたのか、丸山さんがメニューを眺めながら口を開く。

「あ、さっきまで営業やってん」
「相手方から大量に書類貰うてめっちゃ鞄重いわぁ(笑)」

「そうなんですね、お疲れ様です」

最後にはメニューから目を離して笑顔をこっちに向けられるから、
思わずドキッとしてしってつまらない反応しかできない。

「すみませーん、これとこれお願いしますぅ」

私はただ、店員を呼んで注文する丸山さんの綺麗な横顔を見つめて
煩い心臓の音を誤魔化すようにサンドイッチをほおばることしかできなかった。

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