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ありのまま ページ20
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私を含めて 全員が出来上がってきた頃、
私もとうとうやってしまった。
｢A、そろそろやめとき、アルコール弱いやろ｣
｢忠義くん意地悪言わんでくれんかぁ？｣
｢Aは飲みたい気分やっちゃかい｣
酔った勢いのまま、忠義くんの忠告に反抗したら
ポカーンとした表情で私を見る３人。
忠義くんは 俺は知らない って顔してすましてるし。
引かれた、そう思ったら 一気に酔いが覚めた。
｢あ、あの、お見苦しい所を見せちゃって すみません！｣
｢はぁ、可愛ぇ…｣
｢いつの時代の言葉やねんな(笑)｣
｢やっば‥｣
｢やっと出た〜(笑)｣
返ってきた反応は 意外にも肯定的だった。
｢なぁなぁ Aちゃん、なんでずーっと隠しとったん？｣
｢それは 恥ずかしいからですよ｣
｢俺はえぇと思うけどなぁ〜｣
｢せやで、そんなんで恥ずかしい言うとったら 俺どうなるっちゅーねん！｣
｢ヒナはヒドいだけやろ｣
｢お前は無駄にポジティブやから 心配あらへん｣
いつも笑われてきたから こんな反応は新鮮で
思わず笑みが零れてしまう。
｢A？｣
｢んー？｣
｢もっとさ、自分出してもえぇんちゃう？｣
｢少なくとも この３人はAの味方やで｣
｢んー、｣
忠義くんの優しい問いかけは 私の中に温かく広がって
いつか この人達にはありのままをさらけ出したい、
そう思った。
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作者名：いちご飴。 | 作成日時：2017年11月13日 15時
