Story 6 ページ7
もう頑張る理由もなくなったから
母さんと父さんに相談して中学校をやめた
流石に義務教育だから、
北川第一中学校、兄さんの母校に転校した
でも、それも失敗だったのかもしれない
しばらくは誰も近づいて来なかった
でも、人が来るようになってから
次は兄さん関連で私は周りから煙たげられた
「あの及川様の妹が、これって」
「なんでアイツなんかが及川様の妹なわけ」
いじめと言うには王袈裟かもしれない
それでも集団で言葉のナイフで傷つけてくる
私にとって、それはいじめでしかなかった
中3の6月という、微妙なタイミングで転校した私
しかも、卒業したとはいえ、
学校のアイドルだった及川徹の妹
同級生は兄さんの存在を知っているわけだし
妹がこんな容姿で嫌になるのもわかる
人と関わる時も一定の距離を保っていて、
どこか「あなた達とは違う」オーラを出していた私を
クラスメイト、同級生が嫌うのは無理もないと今は思う
そして嫌がらせは卒業するまで続いた
それも先生たちにバレないような陰湿なものが
上履きがない、それくらいならまだマシだ
本当にヤバい人にやられた時は
ロッカーが荒らされ、体育着もビリビリだった
直接手を出されたことはないが、
私が人を信じられなくなるには十分すぎた
今でも笑顔が出来ない私を見れば、それがわかると思う
このことは兄さんは知らない
だから私がバレーが嫌いなのも、
人と少し距離を置いているのも、わからないと思う
知らなくて良いんだ…
兄さんだって、自分のせいで
妹がいじめられていたなんて知りたくないだろうし…
私が弱かったから…
私の心が強かったなら…
今更、そんなこと思っても遅いのに、ね
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
短くてごめんなさい
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作者名：梨羽 | 作成日時：2024年1月9日 19時
