アイツがバレーを嫌う理由。 (ページ3)

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Story 2 ページ3

翌朝、リビングに向かうと
兄さん…が朝食を食べていた

及「あ、Aおはよ」

なんでいるの…
朝練に遅刻しちゃうんじゃない…？
兄さんは部長なのに

及「点検終わってないみたいだから」

エスパーなのか、なんなのか…
私の考えていたことの答えを教えてくれた

『そうなんだ』

でも、兄さんの不思議な言動は止まらない
私は朝食を一緒に食べるだけで気まずいのに…

及「今日、一緒に学校行こうよ」
『は？』
及「え、そんな嫌だった！？兄さん泣いちゃうよ！？」

思わず出た「は？」に、傷つく兄さん

これに関しては、しょうがないと思う
今まで一緒に行ったことなんてなかったのに
あ、小学校の時は一緒だったかな

でも！高校になって、今！？
一緒に学校行く歳じゃないでしょ！？

『行って、来ます…』
及「行ってきまーす☆」

結局一緒に行くことになった

でもこのままだと私はクラスでいじめられかねない…
せっかく及川という苗字なのは偶然だと誤魔化したのに
これで一緒に登校したとなったら…

及「A、部活入ってないんだっけ？」

1人悩んでいると、急に話しかけられる
普通に困るんだけど…

『そうだけど…？』
及「夏休みだけで良いから、マ((『無理』早くない…？」
『バレー嫌いって言ったよね…』

きっと他の女の子なら泣いて喜ぶんだろうけど
どうせ仕事なんてせずに、応援するだけだからね…

良くも悪くも、兄さんの容姿が整ってるせいで

そして、私はある問題に直面していた
兄さんが会話を続けていて、なかなか離れられない…

校門まではあと信号と曲がり角しかない…

早く離れないと…
一緒に登校したら、それはもう自殺行為でしかない

『あ…じゃあ、ここらへんで…』
及「なんで離れてくの！？」
『…うるさい』

もうたまたま登校時間被っちゃいました、を装う…？
でも、兄さんが話しかけて来たら終わる…

本当どうしたら良いの…？

『お願いだから、少し離れて』
及「なんで？」
『あとこれから一言も話しかけて来ないで』

え、ちょっ…
そう戸惑う兄さんを置いて、1人急ぐ

待ってよ、A〜という声も無視して

お願いだから…
これから一生体育館の点検とかしないで…！

兄さんが家にいると、うるさいから！

そう思ったAであった