近づくほど君は k.y (ページ23)

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こんなにすぐ同棲することになるなんて思ってなかったけど

勢いって本当に大事

あの日から一ヶ月経っても相変わらず好きは変わらなくてどんどん大きくなってる

今日は朝から優太くんは仕事に行ったけど暫くして携帯を忘れてることに気づいた

どうするべきか悩んでいると携帯が鳴る

"紫耀"の文字、電話に出ると

『あ！Aごめん！俺携帯！』

優太くんが焦ってる笑

「どうしよう、持っていこっか？」

『わりぃ、助かるわ。○○まで持ってきてほしい』

「わかった」

『着いたらまた電話して！ごめん！』

そう言って慌ただしく電話が切れた

撮影中なのかな～

支度をして言われた場所へ向かう

ここなんだろうけど、入口には警備員がいて中に入れそうな様子じゃない

電話してって言ったけど平野くんの番号分からないし、優太くんの携帯はロックかかってるし、どうしよう

きょろきょろしていると

『あれ、岸くんの…？』

「あ！神宮寺さん！」

コンビニの袋を下げた神宮寺さんがいた

『どうしたの？』

「携帯忘れたみたいで、あの、これ渡してもらえますか？」

『いいけど、折角だし中くる？』

爽やかな笑顔でそう話す神宮寺さんのお言葉に甘えて中に入っていく

エレベーターに乗り込んでも廊下を歩いている間も優しく喋りかけてくれる神宮寺さん

国民的彼氏ってこういうことか～と納得してると

『いまね撮影してるよ、ほら』

カメラの前に立ち次々とポーズを決める優太くん

「かっこいい… 」

思わず声にだしてしまう

沢山のスタッフさんに紛れながら見てると何故か優太くんと視線がぶつかる

一瞬驚いた顔した後

「わっ… 」

《おっスイッチ入ったね～その視線いいよ～》

『岸くんすごいね』

小声でそう言う神宮寺さんの言葉に返事できないほど優太くんから目が離せなくなってた