愛おしい ページ17
.東
「おう、お疲れお疲れ」
事務所に戻ると森田がタバコをスパーっと吸っていた。
Aにどんな顔して会ったらええか、帰りながらずっと考えていて
そのいつも通りの森田に気が抜けた。
「居らんかったやろ専務」
「…おん、なんでわかるん」
「Aにこのリプライの写真見せたらな
少し前の私ですー！ていうから」
「んん？」
森田が言うには
1か月前に撮ったYouTubeで、まだ専務の姿だったAは画面に映りたかったらしく
俺たちの背後に一瞬寄ってきてたらしい。
その一瞬をリプライの主はスクショして専務の場所だけ切取って
あたかも新しい写真として送ってきた…という途中からは森田の考察。
「YouTube見返したらほんまに写真と同じ角度で専務が映ってな、画素荒い写真も綺麗にするアプリあるし、あーやられたーって思ったわ」
ウシャシャと笑う森田は憑き物が落ちたようにやけに明るい。
俺も俺でその話を聞いてホッとする。
Aは専務で専務はA
それはもう事実として受け入れる、良いきっかけになったのかもしれん。
「Aは？」
「寝てんで、いつものマットの上」
専務がお気に入りのマットの上、
もちろんサイズは猫用やから、だいぶはみ出してAがすやすやと体を丸めて寝ていた。
会長も寄り添って寝ていて微笑ましい。
「…A怒ってた？」
森田に聞くと
「気にしてへんよ、寝てるくらいやし」
疑ってしまったことの申し訳なさがあって
ジーッとAの寝顔を眺めながらソファに座る。
目の前のテーブルに俺があげた花がだいぶ経ってるのに綺麗に飾られていて。
あー、ほんま…
「ごめんな、A」
呟くくらいしか謝れない俺の中に
しっかり彼女を愛おしいと思える
そんな感情が生まれるくらい
可愛い寝顔で寝てるA
「俺、ちょっと出るわ」
ソファから立って、外に出る。
いつAが専務に戻るかはわからない
戻ったら戻ったでええけど
戻った時に、人間の姿も楽しかったと
思えたらええなあと。
ぼんやり思いながら、車を走らせた。
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ぴぴ(プロフ) - まゆゆんさん» ありがとうございますー！すごく嬉しいお言葉(T_T)❤︎少しゆっくりになっちゃいますが気長にお待ちください☻ありがとうございます❤︎❤︎ (2022年9月12日 23時) (
レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - このお話すごく大好きです！！更新楽しみにしてます🥰 (2022年9月11日 7時) (レス) @page18 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - あんこさん» 読んでいただきありがとうございます！！めちゃくちゃ嬉しいです(T_T)❤︎ またよかったら覗きにきてくださいませ☻❤︎❤︎ (2022年8月18日 14時) (レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！！♡ (2022年8月18日 10時) (レス) id: 9c65f5d707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴ | 作成日時：2022年8月18日 2時
