深夜・事務所 ページ1
.東
五反田 深夜2時。
久しぶりにこんな時間まで飲んでしまった。
飲みと言っても健全も健全。
…女の子も可愛くなかったし。
タクシーで帰ろうとするも時間も時間で
乗車中か回送の車ばっか。
ついてないな、ほんま
日付変わって今日は休みやし、事務所で寝るかと思い立つ。
誰かいるやろ、と酒を買い足して少し千鳥足で事務所まで向かう。
見慣れたマンション、外から見ると事務所の窓は光が灯ってなくて誰もいない事がわかった。
それならそれでええけど。
事務所のドアを開けると、
暗闇に光る目がふたつ。
「うお！」
誰もいないはずの事務所で一人驚く。
え、なになに？
パッと電気をつけると廊下にちょこんといたのは
黒と白のハチワレ猫。専務。
「お前かい、なんや、あれ？誰か連れて帰らんかったんか」
森田も出入りするスタッフも会長と専務を事務所に置き去りにする事はほぼなくて、
毎日誰かしらここにはおるし
事務所を空ける日は誰かしらが連れて帰っていた。
にゃあ、と鳴いて擦り寄る専務。
その周りには急いで出て行ったような書類と靴が乱雑に落ちていて、急用で出たんやろか。
「お前餌食べたか？一緒に飲むか」
答えるように鳴く専務を抱き上げて、部屋の方に向かう。
ソファに二人で座って、缶ビールを開けた。
あ、そやカップ麺買ったんや食べよ。
「飲んだら食べたくなるねん、わかるか？わからんか、かわいそうに、猫やもんな〜お前」
指で頬を撫でてあげると、ゴロゴロと可愛らしい声を出す専務。
あーほんま今日の飲み会は残念やった。
なんなら今日の女の子たちよりも全然専務の方が可愛い。いや、可愛さの種類がちゃうけど。
カップ麺にお湯を淹れて、できるまでビールを飲んで。
ずるずる麺を啜ると物欲しそうに見る専務に思わず鼻で笑ってしまう。
「お前はあかんよ、俺はいいけど森田に怒られる」
また専務を撫でるとスリスリ俺の身体にくっついてくるから、これが女の子やったらどれだけいいかと思う。
「お前、人間やったらよかったのになあ」
結局２缶空けて、睡魔も程々に襲ってきたのでソファでそのまま寝る事にした。
薄く落ちてくる瞼とチョロチョロと近寄ってくる専務。
「なあに、一緒に寝たいん？…ほら」
専務の場所を空けてあげると、すっぽりそこに入って丸まった。
ほんまは可愛い子とホテルで一緒に寝てたはずなのになあと思いながら、俺も目を閉じるのだった。
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ぴぴ(プロフ) - まゆゆんさん» ありがとうございますー！すごく嬉しいお言葉(T_T)❤︎少しゆっくりになっちゃいますが気長にお待ちください☻ありがとうございます❤︎❤︎ (2022年9月12日 23時) (
レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - このお話すごく大好きです！！更新楽しみにしてます🥰 (2022年9月11日 7時) (レス) @page18 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - あんこさん» 読んでいただきありがとうございます！！めちゃくちゃ嬉しいです(T_T)❤︎ またよかったら覗きにきてくださいませ☻❤︎❤︎ (2022年8月18日 14時) (レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみにしてます！！♡ (2022年8月18日 10時) (レス) id: 9c65f5d707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴ | 作成日時：2022年8月18日 2時
