You're my hero.４ (ページ28)

今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:54,912 hit

妄想だページ28

「貴方は、澪奈に断られてからも説得を続けた。そしてついに、禁じ手を使った。私が渡されたのは、札束でした。澪奈もそうだったと本人から聞いています。支度金だと言われたと。」

武智「…何を言っているんだ？そんなことするわけないだろ？」

柊「貴方は毎年一定数の生徒を豪翔大学に推薦入学させて、選手の活躍に応じて報酬を受け取っていた。でもみんながみんな活躍できるわけじゃない。生き残れるのはほんの一握りだ。じゃあ残りの生徒はどうなっているのか。調べてみたら、貴方の推薦で入学した生徒の９割が大学を１年目で退学してました。」

　「貴方は活躍した生徒に対して多額の報酬をもらう一方で、１年目に結果を残せなかった選手には強制退部、授業料免除の撤回など選手に苦しい契約を交わしていた。」

退学せざるおえない状況を、武智は作り出していた。

武智「…なんでそれを…。」

柊「彼女はそれを知ったから、貴方からの誘いを断った。Aもまた同様に。そして二人とも貴方を訴えようとした。…貴方はそれが明るみになることを恐れて、景山とAを陥れるフェイク動画をベルムズに…」

武智「ふざけるな！…死んだ生徒の言い分をそんなに信じるのか？そんなの全て嘘に決まってるだろ？…なら本当のことを教えてあげよう」

その言葉に私は目を見開いた。
でもそのあとの言葉に更に目を見張り、無意識に拳を握りしめていた。

武智「俺は、景山澪奈とAAから、言い寄られてたんだよ。でも、そんなもの興味ない、ありえない、だからきっぱり断ったんだ。…そしたら、今度は君を頼るようになった。まさか、君は本気にしたクチか？…だから景山とAの言葉を鵜呑みにしてこんな馬鹿げた騒動を起こしたのか。…まるでピエロだな？君は騙されてたんだよ！全部景山澪奈とそこにいるAAの妄想だ！」