You're my hero.３ (ページ6)

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黄昏ページ6

美術室に行けば案の定、甲斐がいて、私は背後から声をかけた。

　「…なーに黄昏てんの。」

甲斐「…脅かすなよ。別に黄昏てねぇし。」

そこに彼も準備室から出てきて私を手招いた。
私は彼に近寄り、隣に立った。

柊「…早く帰りたいよな、幼い弟と妹が待ってるんだろ。」

彼の登場に出て行こうとした甲斐は彼のその一言で足を止める。

柊「一応担任だからな、家族の事情くらい把握してるよ。」

振り返った甲斐の目にはどこか動揺が垣間見えていて、強がっているのが見て取れる。

甲斐「テメェ…。」

途端隣で痛みに悶える彼を咄嗟的に支えれば、必死に抱きとめた。
堪えながら彼は甲斐の方に顔を向け口角を上げる。

柊「…お互い背負ってるものは軽くないみたいだな。」

彼のその言葉に私は、彼の方へと顔を向けた。
そして2人で準備室に入ればSNS MIND VOICEの画面が開いてある。
彼を座らせ、後ろから覗き込めば相変わらず盛り上がりを見せるつぶやきの数々。