You're my hero.３ (ページ42)

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上辺だけで物事を見るな。本質から目を背けるなページ42

私の言葉に西崎や堀部、結城を中心に携帯に手を伸ばす。

柊「はい、携帯ストップ。」

彼は腕の起爆装置をのぞかせ、指を添えながら初日と同じように彼らを止めた。

柊「やっぱり携帯をもたせておくのは危険だな。これから鞄と携帯を回収する。」

そういうと私と彼は袋を持ち、荷物を1人ずつ回収していく。

柊「なんか懐かしいな？」

　「１日目は私は回収される側だったけどね。」

そう話しながら最後に甲斐の荷物を回収すると、甲斐がこちらを睨んできた。

甲斐「俺たちを殺すつもりはねぇんだろ？」

　「残念だけど私たちは目的を果たすためなら容赦はしないよ。」

そう話しながら彼の待つ教卓の方に荷物を持っていく。

逢沢「じゃあ僕達は先生の誰かが犯人だと名乗りでなければ死ぬってことですか？」

柊「ピンポーン、流石は元内通者、話がわかる。」

そういう彼に逢沢は目を見開く。

柊「とは言え、このまま何もしないで首を洗って待っているだけっていうのもかわいそうだな、A。」

　「そうだね、それならみんなが先生を説得してみる？」

彼の問いかけに便乗するようにそう答えれば私はみんなの方を向いて笑みを向けた。

　「生徒が必死に命乞いをすれば、犯人の心が揺らぐかもしれないよ？」

石倉「ふざけんなよ…。」

私と彼は眼鏡をかけ、再度みんなを見回した。

柊「いいか、上辺だけで物事を見るな。本質から目を背けるな。Let’s think.」

そういうと彼と私は荷物を抱えて教室を出ようとする。

結城「…あ、手伝います。」

結城が立ち上がり寄ってくる。彼が自分の持っていた荷物を渡せば私は彼の後ろをついていくように教室を出た。

茅野「…あ。」

後ろからそんな呟きが聞こえる。
もしかしたら茅野は気付いたのかもしれない。