You're my hero.３ (ページ24)

今日:14 hit、昨日:3 hit、合計:63,994 hit

鍵はページ24

里見「…その話を聞いて、わかった気がしたんだ。なんで先生が、Aが、あんな真剣に俺たちと向き合おうとしていたのか。」

中尾が水越から離れ、里見の横に立つ。

中尾「…俺さ、先生の言葉が頭から離れない。」

―悪意に塗れたナイフで、汚れなき弱者を傷つけないように、変わるんだよ。―

中尾「景山の真相が何なのかわからない。でも、今ここで向き合わなきゃ、一生変わんねぇんじゃねぇかなって。」

水越「蓮…。」

甲斐「ここに残って真実を探す、それが俺たちのためだっていうのか？」

それに頷く彼ら。その後ろで1人浮かない顔をしている瀬尾を私は見つめていた。

兵頭「でもフェイク動画を作ったのはベルムズって半グレ集団なんだろ？…手の打ちようがねぇだろ。」

堀部「先生は、諏訪さんが鍵を握ってるって言ってた。」

その言葉に一気に視線は諏訪に向く。
直接的に関わってなくても、鍵を握っていることに変わりはない。

諏訪「何？」

水越「そういえば…唯月の彼氏、正臣って言ってたよね？」

石倉「確かに…ベルムズのリーダーは？」

甲斐「…喜志正臣」

諏訪「私は関係ないから。」

そう言って諏訪は美術室から出て行った。
私はPCの画面を見つめながらゆっくりとその扉を見続けていた。