You're my hero.３ (ページ13)

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妬み、叫びページ13

Side you

柊「目の前で攫われるのは気がひけるが、他人がアップした動画なら構わないと思ったか？」

少しずつ彼は甲斐の心の核心に触れている。
だからこそ甲斐はあんなにも泣きそうな表情を浮かべている。
殴りかかっても、躱され、胸倉を掴まれる。

柊「景山が、傷ついたことに変わりはない。」

甲斐「黙れ！」

そう叫ぶと甲斐は彼を押し倒し、上に跨って声を張り上げた。

甲斐「テメェに何がわかる！」

そのまま彼の頬を殴るも、彼の目は変わらず甲斐を見ている。

柊「わかるよ、お前は彼女に嫉妬していたんだ。夢に向かっていける彼女が羨ましかった。」

甲斐「知ったような口きいてんじゃねぇよ！」

―ああ、きっと図星だった。
そこが何より大きな核心。
甲斐はただ―ダンスがしたかっただけなんだ。

柊「素直になれよ…夢を諦めた自分とは対照的な彼女が妬ましかった、違うか？」

甲斐「…だったら何だよ！
」
―やっと、本音が出た。

甲斐「あいつは何のしがらみもなく好きな事ばっかやって！」

―今の甲斐の心からの叫び。

甲斐「なのに俺は、何もかも我慢して！」

私はそっと、石倉と須永の背後に立った。

甲斐「何で俺だけこんな目に遭わなきゃいけねぇんだよ！」