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「あの、サイタマさん?」
 不思議そうな顔して、Aがオレを覗き込む。
「あのう、なるべく早く帰れるように努力しますので…。これから、よろしくお願いします」
 Aはそう言うと、丁寧に頭を下げた。
「あ、あぁ。こちらこそ」
 そうだ。別にこの生活が長く続くわけじゃない。どうせ2,3日のうちに、Aも元の世界へ帰るんだ。気にすることはない。
「家のことは、なんでも申し付けてください。私、なんでもするんで!」
ガッツポーズをするAにオレは顔の前で手を振る。
「まあそんな気負わなくていーよ。…とりあえず、今日は疲れただろ」
 布団はどうするか、と悩みながらとりあえず一枚布団を敷くオレ。
「…はい」
 やっぱり疲れていたのか、少し眠たげに彼女は返事をした。

しかしまあ、あれだ。あまりにも長らく女がいる生活がなかったせいか…。意外となんとも思わないもんだな。そういえば、ヒーロー活動するようになってから、そういう本とか、ああいうビデオとかも見なくなった気がする。なんでだ?ヒーローという言葉がオレをそうさせるのか。もう彼女がいた生活なんて思い出せないし、こう、トキメキとか…なんかそういうの?

どんな感覚だったか忘れた。

「…あの、サイタマさん?」

あれ?オレ、なんか男としてすげえ大事なモンが欠落しちまったんじゃねーの!?

「ちょっと、御手洗、借りても…」
「おう好きに使え」

右から左へ聞き流すようにAに返事をし、オレはそのまま突っ立って考えた。

そういえば、中坊の頃とかは、巨乳のねえちゃんが好みだったっけ…。

オレはふと、目に入ったテレビ画面を見る。そこに映るのは、最近話題の若手女優。
『…元グラビアアイドルが大女優へ!やはり、沢山ご苦労されたんでしょうねぇ』
『はい。昔は際どい撮影なんかもあったりして…。でも今は、そんなあの頃の自分が、なんだかいとおしくなるくらいで…』
『ファンを驚かせたあの写真集!伝説ですよね〜』

テーブルに乗っかるんじゃないかと思うくらいでかいあの塊も、今や何とも思わない。
「な、なん、で、だ…」
オレは頭を抱えた。

そういえば、最近一人でしているか?

最後に、したのはいつ?

「ウソ…」

オレは、男として、とても大切なものを失ってしまったのか!?
「まさか、アレがなくなってる!?」
急いでごそごそと自分のそのブツを確認するが、一応ちゃんとそこにはいた。あぁ良かった。ガチで無くなってるんじゃねえかと思ってた。

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作者名:アユミ | 作成日時:2019年5月9日 2時

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