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＊ ページ5

「ねぇ、あんた。名前なんて言うの？」

　唐突な質問に対し、彼は此方を見向きもしてくれない。
　今の彼には、自己紹介よりもスコーンの方が大事らしい。

　彼が私の問いに答えてくれたのは、最後の一口をフォークで突き差した時だった。

「……兵頭十座」
「そう。十座ね。私はA」

　また来てよ。
　美味しいもの食べさせてあげる。

　私がそう言って十座を見送ったのは、自分勝手な満足感からでしかない。

　幻想でもなんでも良かった。

　那智の影に触れていたかった。

　またあの時のように。
　笑って、愛おしそうに、私の名前を呼んで、欲しくて――

歯車→←＊



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設定タグ：A3! , 兵頭十座
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ちーずたると(プロフ) - 最後の台詞、テメェらがメテェらになっちゃってます…！折角良い作品なのに。更新お疲れ様でした。 (2018年1月20日 1時) (レス) id: 16ae0bdd23 (このIDを非表示/違反報告)
 黒ちん(プロフ) - コメ失礼します！めちゃくちゃドキドキしました！十座大好きなので本当に嬉しかったです！続き楽しみにしてますね！ (2018年1月14日 14時) (レス) id: 339ef6e82f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名：まるち | 作成日時：2018年1月7日 1時

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