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黒尾side


隣に座るAの腕が俺の腕に触れて
一気に意識がそこに集中する。

『クロ?どうかした?』

その言葉でハッとする。


黒「いや、何でもねえ。食おうぜ」


ケーキを半分に切ってAのお皿に乗せてやると、
Aからも半分こっちのお皿に乗せてきた。


『なんか恋人同士みたいだね〜』


黒・木「?!?!」


俺と木兎がびっくりしてると

『何か変なこと言った?』

と言う。


つい3分前くらいまで木兎と変な話したせいだと木兎を睨む。

すると、

木「じゃあさー本当の恋人同士になればいいじゃん!!俺って天才!!名案!!」


と言う。
クッソ!コイツ面白がってやがる。


『ふふふっ木兎くん面白いこというねー!そんなに簡単に恋人できたらいいけどね〜』


と言って笑っている。

あ?
ああ・・・なるほど。
Aは、俺と恋人同士ってことじゃなくて、ケーキを交換したら恋人同士になれるなら簡単ってことで汲み取ったんだなと理解する。


いつもだったら絶対赤面するだろう場面で
こんな冷静に返すAの天然な部分が見れてそんなとこも可愛いと思った。


勘違いしてくれたならそれでありがたいけど、

ちょっと焦るAも見たかったかな。


黒「変なこと言うなよ木兎。お前はサッサと食って帰りなさい!」


木「うーわ、ひでー!!追い出すなんてひどい!!言われなくても帰るけど!!」


と言ってケーキを食べる速度を早めた。


『木兎くん帰っちゃうの?何か用事?』


木「んぐ!ほう!ほうひ!」


ったく。食うか喋るかどっちかにしろ。



わずか5分でケーキと飲み物を飲み干すと、

木「じゃーなー!!また再来週!!」


と言って木兎が帰っていった。


隣同士に座ってる状態で残されるとどうすればいいんだろうとソワソワしていると


『再来週は1週間合宿だもんね!楽しみだねー』


と返ってきて、
なんだ変な気遣いしてんの俺だけかと思い、
隣同士で2人きりなのが嬉しいと感じるようになった。


黒「そうだな。・・・ケーキ美味い?」

と顔を覗き込む感じで聞くと


『美味しい!クロ、ありがとね♫』


と満面の笑み。


思わず抱き締めそうになった。
心臓鷲掴みされたように、キュンっとなる。




時間、止まんねえかな。




このままずっと一緒に居られねえかな。




俺の頭の中に、
「告白」の2文字がはっきり意識された瞬間だった。

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ナナミ(プロフ) - 45話のところドコサエキサエン酸じゃなくてドコサヘキサエン酸ですよー (2021年4月26日 18時) (レス) id: a2f189df9f (このIDを非表示/違反報告)
愛葉 - え、好きです。天才でしょうか?文章作るのがお上手ですね! (2021年3月24日 17時) (レス) id: ac0a73c6af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mraka | 作成日時:2021年2月13日 22時

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