夜久さんには可愛い双子の妹がいます【黒尾鉄朗】

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黒尾side


もう、誤魔化せないところまできてしまった。

俺は、Aが好きだ。



そう自覚した。



烏野との試合の後、

Aが、烏野セッターの影山に話しかけていた。


あの人見知りのAが。

勇気を振り絞って話しかけていた。


チラッと聞こえてきた言葉
「あなたの・・・・が好きみたい。」


は？好き？


そして影山と握手をしていた。


モヤモヤした。

顔を赤くして、ありがとうと言ってるし、


その後チビちゃんとも握手してるのも見て、


プツン・・・


何かが切れた。




気付いたら俺はAの腕を掴んでいて、

「あんまり他の男に触れないように」


って言ってしまった。

顔を真っ赤にさせているコイツを見て、自惚れそうになる。


『絶対誤解されたよ？！？！』


と言うから

「俺は別に誤解されてもいいけど」


本音だ。
誤解された方が好都合。

付き合っていると思ってくれて全然いい。


それでAに変な虫が寄ってこないなら。



こんな気持ちになるのなんて、

「好き」以外の何者でもねえじゃん。



そう自覚してしまったら、


次の日からうまくAと話せなくなってしまった。


絶対避けてるって思われてるよな・・・



研磨にも

「クロ、何でAを避けてるの・・・？」

と聞かれて


「避けてるわけじゃない・・・どう話していいか分からなくなってるだけ」


研「それって、やっと自覚したの？」


黒「やっとって何だよ・・・」


研「言ったじゃん。クロは分かりやすいって」


黒「どうすればいいと思う？研磨、お前の頭で教えてくれ」


研「なにそれ・・・好きなら好きって言えばいいじゃん。俺なら絶対言わないけど」


黒「言ってフラれたらどうすんだよ！気まずいじゃねえか」


研「はあ・・・大丈夫だと思うけど？」



研磨の大丈夫は、「可」だ。

頭がショートする。


研「とりあえず、早めに今の気まずい感じ何とかしてくれないとみんなに迷惑かけるよ・・・」



黒「・・・ああ、頑張ります・・・」




とりあえず明日は頑張って話しかけよう。

告白は様子を見てにしよう・・・


黒「研磨ありがとな」


研「・・・クロらしくない。変なの・・・まあ頑張って」

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