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Aside
今私の前には頭が3つ。
「「「お願いします！」」」
昨日の夜
双子の兄の夜久衛輔が帰ってくるなり
夜「A、あのさ・・・・バレー部のマネージャーやって欲しいんだけど」
と言う。
私はもちろん
『え、私にはできないよ』
と答える。
だって、私たちもう３年生だよ？
今まで２年間そんなこと頼んで来たことなかったのに何で急に？
夜「今年入ってきた１年生にさ、もっと練習量増やしてあげたいよなって黒尾と海と話してて・・・」
聞けば、
今年の男子バレー部の１年生は実力があってすぐにでもレギュラーを取れる人たちばかりだそう。
バレーが大好きで、朝練も誰よりも早くきて体育館があくまで外でトス練習していたり、
部活後も、最終下校時間ギリギリまで残って練習しているらしい。
なのに部活中はマネージャー業にあたるドリンク作りや洗濯、備品整理、記録づけ等に時間がほとんど取られてしまってなかなか先輩たちとの練習ができない。
実力はあっても連携の練習ができなければ、なかなか試合で思うようにいかないと言う。
衛輔たちは今年が最後の年だからこそ、一試合でもたくさん勝てるよう
今の1年生に期待したいという。
気持ちは十分に分かった。
衛輔は私のことをよく分かっている。
双子なのだから当たり前なんだけど。
私がこの理由を聞いて、頭ごなしに「嫌だ、やりたくない」と言えないことを分かっている。
お人好しな性格で、衛輔がバレーに一生懸命なことを誰よりも分かっている妹だから
断れないのを分かっている。
『ずるいよ衛輔・・・・私がそんなこと聞いて、やりたくないって言えないこと知ってるじゃん』
夜「じゃあ！やってくれるのか？！」
目をキラキラさせてこっちを見る。
『・・・・でも私、人見知りだし、人間関係上手くやれる自信ない・・』
夜「みんないい奴だから大丈夫！」
『・・・・ちょっと考えさせて』
それが昨日の夜の話で、
今昼休み、私の教室まで来た衛輔と黒尾くんと海くん。
頭を下げてお願いしてくる。
きっと衛輔が、あと一押しとでも言ったんだろう。。。
『頭上げて・・・・一回見学してから決めてもいいかな・・？」
すると３つの頭が勢いよく上がって
黒「まじで・・？よっし！」
と３人でガッツポーズをしてる。
まだ見学するって言っただけなのにな。
ここまで喜ばれちゃうと断りづらくなっちゃう。
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ナナミ(プロフ) - 45話のところドコサエキサエン酸じゃなくてドコサヘキサエン酸ですよー (2021年4月26日 18時) (
レス) id: a2f189df9f (このIDを非表示/違反報告)
愛葉 - え、好きです。天才でしょうか？文章作るのがお上手ですね！ (2021年3月24日 17時) (レス) id: ac0a73c6af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mraka | 作成日時：2021年2月13日 22時
