いつだって毒舌な君は分からない～Nagase Ren～ 2 (ページ14)

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ﾊﾞﾀﾝ

平野「やっぱ屋上気持ちい～！！！」

『…ありがとう気付いて連れ出してくれて、』

平野「え、え？なんのこと？俺は風当たりたかっただけダヨ～」

『最後カタコトだし笑』

平野「そこ触れちゃいけないとこだわ…」

『あはは笑 …紫耀が居てよかったな…』

私は無意識に言葉が溢れていた。

平野「…そんな事ストレートに言われると抱きしめたくなるんですけど」

『え…』

平野「…ばーか」

『……』

そう言って紫耀は少しいじけた顔した
きっと私の中でまだ廉が消えてない事に気を遣って何もしないんだろうな…

紫耀はいつも優しくて

今みたいに私の気持ちを最優先で考えてくれる。

こんなに…

私を全力で愛してくれてるんだから、

諦めないと、

廉を、

『……つ…付き合ったんだしそれくらい…なら…t

私は無理矢理にでも忘れようと心に決め

紫耀に言おうとした

その瞬間

ｶﾞﾁｬ

由莉「屋上来てみたかったの！」

永瀬「……」

なんで…

2人を見たくなかったから

ここに来たのに…

由莉「あっれ～野崎さんと…平野くんだ～」

まるで私達が居ることを知った上で来た、

そう感じられる程わざとらしく鈴木さんは言った。

平野「…行こ、Aちゃん」

由莉「平野くんと野崎さんって付き合ってるんですね！」

屋上を出ようとした私達に鈴木さんは問いかけてくる

平野「…そうだけど、なに？」

由莉「学校で二番目に人気な平野くんに彼女が居たなんて皆どんな反応するんだろ～」

永瀬「おい鈴木」

平野「どうでも良くない？俺から告ったんだし」

由莉「…ふーん、ま！野崎さんお幸せに♡」

鈴木さんは少し私の方に近寄って笑顔でそう言った。

平野「行こ」

今度こそ屋上から出ようとした時

永瀬「紫耀」

廉が紫耀の名前を呼んだ。

平野「なに？」

永瀬「あとで話がある」

平野「わかった」

そしてやっと屋上から離れられた。

平野「…ごめん」

『…え？なんで謝るの？』

平野「俺とっさに付き合ってること言っちゃった」

『……ごめん…ね』

平野「え？？」

『沢山気を遣わせちゃって…』

平野「気遣ってる訳じゃない、ただAちゃんの気持ちとか優先にしたいだけだから」

こんなにもこの人は私を一番に考えてくれるのに__