いつだって毒舌な君は分からない～Nagase Ren～ 2 (ページ11)

今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:24,909 hit

61. ページ11

私は一瞬にして頭が真っ白になった。

そんなとき

「野崎さん」

廉にくっついていた女の人が私に話しかけた。

『…な、なんですか…』

私は返事をするだけで精一杯だった、

女「私、隣のクラス鈴木由莉」

その人は鈴木由莉…さんらしい。

由莉「廉くんと別れてくれてありがとう野崎さん」

『…え？』

由莉「私、廉くんと付き合ったの、だからこれから廉くんには近付かないでね？まぁ、別れてたら近付かないとおもうけど笑」

『……今なんて』

まって、私と廉はそもそも付き合ってなんかいないけど

そんなのこの際どうでもいい

由莉「だーかーら、廉くんと付き合ってるから近付かないでねって言ってんの」

『…うそ』

由莉「うそじゃないから笑」

やだ、

由莉「わかった？」

やだ、

由莉「聞いてんの？」

やだ…

平野「あ、Aちゃん！おはよ～ちょっとぎりぎりになっちゃって迎えいけなくてごめ…t

ﾀﾞｯ

平野「Aちゃん！？」

私は紫耀くんが声をかけてくれていたのも耳に入らず

気がついたら走って学校を抜け出していた。

胸が…

苦しい、

『…はぁ、はぁはぁ』

私は昨日紫耀くんが連れてきてくれた夕焼けの場所に来た。

『…はは、今は夕焼けないのに…』

廉…、

廉、

『……っ、やだよ…』

「「許すいうとんねん」」

「「紫耀くんとは呼んでも呼び捨てで呼ぶなよって」」

「「…まあ今日はお疲れさんってことで」」

いつもぶっきらぼうで

言葉は冷たいけど

それでも

いつもどこか優しい

廉が

たまらなく好きなのに

こうなるなら

ちゃんと気持ち伝えたらよかった…っ、

『……廉…れ…ん…っ』

平野「俺なら泣かせない」

『……しょ…うくん…っ』

走って探してくれたんだろう、

凄く息を切らしている紫耀くんが私の後ろに立っていた

平野「…Aちゃん…、いやA

絶対後悔させないし最初は廉のこと思っててもいいから

だから、俺と付き合ってください」

『……は…い…っ』

もう断る余裕なんてないし

今の私には紫耀くんが必要だと思った。

平野「…幸せにする」

そして紫耀くんは私を包み込むように抱きしめた。

廉、

私はあなたを忘れないといけないの…？