思い通りにならない彼女【煉獄杏寿郎】其の弐

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最近、煉獄さんの同僚の宇髄さんが毎日やってくる。




……何で？
煉獄さんに用事も特に無さそうだし、なんなら居ない時に来る。





やたらと食べ物を持って。
だから何で……？
私、そんなに物欲しそうにしてる？




そして最近何となく煉獄さんの機嫌が良くない。
………これまた何でよ？









杏寿郎「…新しい茶屋が出来たらしいのだが…その…、
い…今から一緒に行ってみないか？」




新しいお茶屋さん？
行ってみたい！！
……っていうか機嫌悪くないの？
……私の思い違いだったのかな…？




あ、でも今からって…………




『宇髄さん、今日も来るって行ってましたけど３人で行きます？




……え？
顔…、凄く怖いんですけど………？』





杏寿郎「〜っ宇髄は来ないと連絡があった！！
だから行くのは二人でだ！」





『……？ そうなんですか…？
じゃ、じゃあ支度してきますぅ…』





…やっぱ機嫌悪い…？
ま、いっか！
良く分かんないけどお茶屋さん楽しみ……！





Aが支度をしている最中、杏寿郎は宇髄のところに文を飛ばした。




色々と理由付け、今日は来ないように書かれた文。




何故こんなことを…と、自分の行動が不可解な杏寿郎だが、それでも要に早急に届けに行くよう頼み込んだ。





お待たせしました、と声をかけるAの方を向くと杏寿郎はAの頭に付いている髪飾りを見て驚いた。






杏寿郎「…な、なんだその髪飾りは……？」




『これ、びっくりするぐらい豪華ですよね？！
せっかくなのでつけてみたんです！』





てっきり自分が渡した髪飾りをつけてくると思っていた杏寿郎だが、そこには宝石のついた派手な見覚えのない髪飾り。




まるで宇髄を思わせるような。




宇髄が渡したと察した杏寿郎は思わずAの髪から引き抜いた。




『あぁ…！ せっかく付けたのに…！
か、返して下さいよぉ！』




付けていくと言い、髪飾りを奪い返そうとするAを簡単にあしらい、自分が渡した髪飾りを付けさせAの手を引き屋敷を足早に出た。

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