思い通りにならない彼女【煉獄杏寿郎】其の弐

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宿に戻り、何かを考え込む杏寿郎を不思議に思いながらもAは一足先に温泉へと向かった。




美肌効果のある湯から、厳選された温泉を嗜(たしな)むと、あの部屋(・・・・)限定の秘湯へと。





『あ、ここだ。

………乱(みだ)れ湯(ゆ)…？

変な名前。
お湯の色が白い…けど特に何の効果があるとか書いてない。


ふぅ〜…気持ち良い……
温泉って中々良いもんだ……
煉獄さんが大好きになるの、分かる。
今度は一人で温泉旅をするのも良いかもしれない………

…………ん？ …何か声が……』



Aは奥の方に人の気配を感じた。



限定の秘湯に入れる人が他にも居た事に驚きながらも、この秘湯の効能を聞きに声のする方へと向かうと予想だにしない光景を見た。



女「ダメだってば〜」

男「良いだろ」




えっ………?!!
だ、男女が一緒に………？！！





どうしたことか！！！？




え？ あれ？
混浴なんて一言も書いてなかったよね？




確かに…かなり離れてるし近寄ら無ければ見えないけど…………
こ、声は聴こえちゃうよ…？
女湯に男の人を連れ込んじゃ駄目よ、お嬢さん……




これは……………
出た方が良い気がする。




とてもそんな気がする。




………艶っぽい声が聴こえるのは気のせいだと信じて今すぐに出た方が良い気がする。















あぁぁ…………
効能を聞きに行こうと動くんじゃなかった………。












私がさっきまでいた場所にとても見覚えのあるお派手な髪が見える………






何故…女湯にいる。





私、呼んでないよ……？
連れ込もうなんて微塵も思ってないよ……？





どうしたことか……………







そしてこっちはこっちでどんどん盛り上がっておられる……………！！







ど、どうしたことか……………！！！！

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