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Side Sgi
「ただいま…おい大丈夫か」
気合を入れれば彼女の家までの道なんて一度で覚えられたもんで
買い物を済ませまっすぐにその家に帰ってドアを開けると
聞いててこちらが痛くなるような咳が聞こえた。
荷物を玄関に置いたまま駆け寄って背中を摩る。
「どしたの、大丈夫」
目に一杯涙を溜めこくこくと頷いたAにペットボトルを渡す。
これ一人でいるときに咳が止まらなかったら怖いだろうな。
今日はなるべくそばに居ようと決め、一度落ち着いたのを確認して玄関の荷物を取りに行く。
「これのんで、薬飲んで、寝る、わかった？」
心なしか来た時よりも頬も赤く、目もうつろになってきた。
熱が上がってきたかな。これから余計しんどいのか。なんだか俺まで苦しい。
渡したゼリーを飲み始めたのをみて、俺も買った荷物をしまいにいく。
一応マスク買ったけど、あんまりAの前でしたくないんだよなぁ。
戻ってもまだゼリーの途中だったので、隣に腰掛けては時折噎せるその細い背中を摩る。
俺よりもだいぶ小柄なAが、さらに小さく思えた。
両手でゼリーをもって、上気させた頬のままこちらを見つめ上げてはへへ、と笑うA。
…倫理も何も無視していいなら、めちゃくちゃ可愛いし正直そそるのもわかる。
いや、しないよさすがに。こんなしんどそうなのに。でも可愛いとは思ってしまうんだよなぁ。
ようやく飲み終わって、喉の痛みを想像したのか薬を飲むのはだいぶ渋ったけど
どうしても飲まないなら口移しするよと言うと自分で飲んだ。
…俺的には全然してやってもよかったんだけど。
駿貴さんに移したくない、って画面越しに伝えてきて、俺の彼女健気すぎない？
ここにいるんだから大して変わらないよという意地悪はやめておいて、
じゃあ寝なさい、と立ちあがる。
やはりしんどいようで、おとなしく横になったけど。
「…その方が咳つらい？」
横になる方が苦しいようで、そう聞いてやるとゆっくり起き上がって頷いた。
かといって寝かさないわけにもいかないし、としばらく思案する。
…俺んちのあれがあったらなぁ。
なんてないものねだりをしてもしょうがないので、
クッションをかき集めてソファに座らせ、首もつらくないようにしてやり、俺も隣に座る。
「これのが楽？」
嬉しそうにうなずくと、俺と手を繋いでそのまま目を閉じた。
…膝に置いたタブレットは使えなさそうだ。
起きたとき少しでも楽になってますように、と頭を撫でた。
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とぉと - いや、みんなして可愛いかよ (2021年5月6日 20時) (
レス) id: 81b7d60823 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 時々繋がりが見えるところ楽しみに読ませていただいてます！体調の方快方に向かっているようでよかったです。更新していただくのとてもとても嬉しいですがどうか油断なさらずご自愛くださいね。返信は不要です。 (2020年6月25日 1時) (レス) id: a2999cd47b (このIDを非表示/違反報告)
黄色い恐竜(プロフ) - Yukiさん» コメントありがとうございます！お気遣いもいただいて嬉しいです…のんびり更新していきますのでゆるくお付き合いいただければと思います。これからもよろしくお願いします！ (2020年6月15日 22時) (レス) id: f5683b3f6a (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - いつも潤いをありがとうございます！ご体調の方大丈夫でしょうか？どうかご無理をなさらないでくださいね。気長に楽しみにお待ちしております。 (2020年6月15日 15時) (レス) id: a2999cd47b (このIDを非表示/違反報告)
黄色い恐竜(プロフ) - ゆうかさん» ありがとうございます！ぽちぽち更新していきますのでこれからもよろしくお願いします！ (2020年6月8日 23時) (レス) id: f5683b3f6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黄色い恐竜
| 作成日時：2020年5月21日 18時
